これさえ読めばTwitterプロモ商品はだいたいわかる!注意点や運用テクニックもご紹介!
2014年11月19日、Yahoo!プロモーション広告よりTwitterプロモ商品の提供が始まりました。これまでもTwitterに広告を出すこと自体は可能でしたが、Yahooを経由することで誰でも広告が出せるようになりました。弊社でも半年ほど前から実際に出稿させてもらっています。(正式リリース前から一部アカウントでテスト運用されていました。)
そこで今回は、これから運用を考えている方のためにTwitterプロモ商品でどんな宣伝が出来るのか、また実際に運用してわかったテクニックや注意点などをまとめてみました。
かなりボリュームのある記事となっていますが、それではどうぞ!
この記事で紹介する内容
Twitterプロモ商品で出来ることの基本
簡単にTwitterプロモ広告がどういった広告なのかご説明します。
まず大前提として、Twitterアカウントが必要です。
基本的には下記の画像のように、Twitter利用者のタイムラインやおすすめユーザ枠に広告を配信することが出来ます。
また、目的に合わせ「ツイートのエンゲージメント」「ウェブサイトのクリックまたはコンバージョン」「フォロワー」「カスタム」という4つの広告掲載方式から最適なものを選び出稿します。
それぞれの広告掲載方式で、プロモーション内容やターゲティング方法、配信先、課金タイミングが変わってきますので、一覧にまとめてみました。
キャンペーンの目的 | プロモ内容 | ターゲティング | 配信先 | 課金方法 |
---|---|---|---|---|
ツイートの エンゲージメント |
ツイート | 興味関心カテゴリと フォロワー |
タイムライン | エンゲージメント |
キーワード | タイムラインと検索結果 | |||
ウェブサイトのクリック またはコンバージョン |
ツイート | 興味関心カテゴリと フォロワー |
タイムライン | サイト誘導 |
キーワード | タイムラインと検索結果 | |||
フォロワー | アカウント | 興味関心カテゴリとフォロワー | おすすめユーザ枠 | フォロー |
カスタム | ツイート | 興味関心カテゴリとフォロワ | タイムライン | エンゲージメント |
キーワード | タイムラインと検索結果 |
それでは4つの広告掲載方式をそれぞれ詳しく解説していきます。
1.ツイートのエンゲージメント
ツイートを広告として配信するものです。
自身のアカウントの過去のツイートを利用してもよいですし、新たに広告用のツイートを作成して利用する事も出来ます。(新しく作った広告用ツイートは自身のタイムラインには流れません)
ターゲティング方法
「興味・関心カテゴリとフォロワー」または「キーワード」より選ぶことが出来ます。
・興味・関心カテゴリとフォロワー …
「興味関心カテゴリ」と「フォロワー」という項目を設定します。両方設定することも、片方だけ設定することも可能です。「興味・関心カテゴリ」は、あらかじめ用意されたカテゴリ群の中から任意で100個まで選ぶことが出来ます。「フォロワー」は、Twitterユーザー名を入力し、そのユーザーをフォローしている人に”属性が近い人”へ広告が配信されます。(注意:フォローしている人ではありません)
・キーワード …
任意のキーワードを設定し、特定のキーワードを含んだツイートをしているユーザーや、Twitter内検索で特定のーワードを調べたことのある人へ広告を配信できます。設定の際、キーワードは部分一致かフレーズ一致か選べます。また除外キーワードを設定する事も出来ます。
また上記ターゲティング以外にも、「地域」「デバイス」「性別」でのターゲティングも併用可能です。ちなみに「地域」「デバイス」「性別」のターゲティングは、この広告掲載方式以外でも全て利用可能です。
配信先
ターゲティング方法で「興味・関心カテゴリとフォロワー」を選んだ場合にはタイムラインに、「キーワード」を選んだ場合にはタイムラインとTwitter内検索の結果ページへ配信されます。
課金タイミング
「エンゲージメント」という課金方式です。
エンゲージメントとは配信された広告をユーザーが「クリック」「返信」「リツイート」「お気に入り」「フォロー」などをした事を指します。ざっくり言えばユーザーが広告のどこかをクリックしたら課金されるということですね。
ちなみにリツイートされた広告を、第三者がさらにクリック・リツイートしても、課金対象になりません。
使い道やその他特徴
4つのキャンペーンの中で入札価格が一番低い傾向にあります。新商品やセールの告知など、なるべく多くの人の目に触れるようにしたい際に使われる事が多いようです。
2.ウェブサイトのクリックまたはコンバージョン
先に説明した「1.ツイートのエンゲージメント」と内容はほぼ同じです。ただし、課金されるタイミングが大きく異なります。
ターゲティング方法
「ツイートのエンゲージメント」と変わりません。「興味・関心カテゴリとフォロワー」または「キーワード」より選択出来ます。
配信先
「ツイートのエンゲージメント」と変わりません。選んだターゲティング方法によって、タイムラインと検索結果に配信されます。
課金タイミング
ここが大きく異なる重要なポイントです。
この広告掲載方式ではそのリンクがクリック(またはタップ)されたときだけ課金されます。
返信やリツイートなどのエンゲージメントで課金されることはありません。
使い道やその他特徴
またこの広告掲載方式では、ウェブサイトカードというリンク付き画像をツイート内に設定することも出来ます。
そもそもツイート内に画像を設定する事は可能ですが、ウェブサイトカードはイメージにリンクや、誘導文の設定出来るなど、より誘導力の強いものになっています。
「ツイートのエンゲージメント」のように認知度を上げたいような場合ではなく、直接WEBサイトへ多くの人を誘導したいといった目的に合った広告掲載方式だと思います。
3.フォロワー
文字通り、フォロワーを増やすことを目的としています。大きな特徴として、ツイートではなくアカウントが広告として配信されます。
ターゲティング方法
「興味関心カテゴリとフォロワー」でターゲティングすることになります。「キーワード」によるターゲティングは使用できません。
配信先
タイムラインや検索結果のページではなく、下の画像のようにおすすめユーザー枠への配信となります。
課金タイミング
課金されるタイミングも大きく違い、広告配信しているアカウントがフォローされた時のみ課金されます。
その他使い道や特徴
「フォロワーを増やして意味があるの?」と思われるかもしれませんが、フォロワーになって貰えればその後はタイムラインなどで何度もアプローチする事が出来ます。(ただしフォローを解除される可能性はあります)
またフォロワーの数が多いと、「たくさんフォロワーがいるんだから、きっと凄い人なんだろう」的な、信用力を上げるという効果も期待できます。
ただしフォローされる価値のあるアカウントを運用している必要がありますので、そこが少々高いハードルかもしれません。興味を惹くツイートをしていたり、役に立つ情報を発信しているアカウントでないと、わざわざフォローしようなんて思う人は少ないですからね。
4.カスタム
管理画面では「これらの目的に該当しない場合」というざっくりとした説明ですが、詳しくご説明すると「ツイートのエンゲージメント」の広告掲載方式に加え、ウェブサイトカードが使える広告掲載方式です。
効果的な運用するためのテクニック!
全ての広告に言えることですがTwitterプロモ広告でも、あの手この手でユーザーの興味を惹く事が重要です。ここではユーザーの興味を惹くテクニックやポイントをご紹介していきます。
改行を積極的に使用する
広告を目立たせるベーシックな手段として、まず”改行”というテクニックがあります。
もちろんただ改行するのではなく、空白行を入れた改行方法です。これだけでも文章が目に入ってきやすくなりますし、広告ツイートの専有面積も広がります。
顔文字やAAを使って興味を惹く
広告内容によって使い分けが必要ですが、顔文字や記号、さらにはAA(アスキーアート)なんかを使っても面白いですね。特に女性や若い人をターゲットにしたプロモツイートでは効果を発揮しそうです。
画像やウェブサイトカードの設定も忘れずに
画像を添付することや、ウェブサイトカードという方法でリンク付きの画像を設定することも忘れてはいけません。現状、画像やウェブサイトカードを利用していないプロモツイートほとんど無いくらい一般的な設定です。
また、画像に訴求文章を入れれば、ただ単にプレーンテキストで書いてある時よりも遥かに目立たせる事が出来ます。
広告ツイートに動画を埋め込む
ほんの少し手間をかければ、広告ツイートにYoutubeの動画を埋め込むことも可能です。
Youtube上の共有ボタンからツイートすることで自動で動画が埋め込まれる事はご存知かと思いますが、そのツイートをプロモ広告として利用すれば、動画付きツイート広告として使うことが出来ます。
運用にあたっての注意点
広告を運用していく上で、私が気になった事や、前もって知っておけばスムーズに事が運べたなぁという知識をご紹介します。
プロモツイート広告の審査について
スポンサードサーチやYDNに広告の審査があるように、Twitterプロモ商品の広告にも審査があります。
ただTwitterプロモ商品の場合、Yahooが審査をしているわけではなく、Twitterの広告ポリシーに準じて承認の判断がされおり、Yahooプロモーション広告とは違った制約がいろいろとあります。
出稿前に必ず一度、広告ポリシーのページをチェックしておいてください。
Twitter広告ポリシー:
https://support.twitter.com/groups/58-advertising#topic_249
ちなみに、広告が掲載不可となってしまった場合は、Yahoo!プロモーション広告のほうに問い合わせると具体的な理由を教えてくれます。
Twitterプロモ商品の広告にも品質がある
現在、管理画面から広告の品質を確認することはできませんが、Twitter広告も広告の品質と入札単価を入札の際の判断材料として使用しているとのことです。より低いコストで多くの人に配信するためにも品質の事は忘れずにおきたいですね。
そこで重要となってくるのが、選んだキャンペーンの課金方式によって、品質に関わるクリックアクションが異なるということです。
「ツイートのエンゲージメント」を選んだ場合はエンゲージメント率が品質に関わってきますし、「ウェブサイトのクリックまたはコンバージョン」の場合は、サイトリンクやウェブカードのクリック率が品質に関わってきます。
それぞれのキャンペーンで品質評価の基準が異なりますので、宣伝の目的にあったキャンペーンを選ばないと広告ランクがなかなか上がらずライバルとの競り合いに負けてしまったり、高い単価で入札されてしまうという事になってしまいます。
管理画面での数字データの差異について
Twitterプロモ商品の管理画面でデータを見ていると、表示内容毎に数字が違うという事が起こります。
具体的にどういった事かというと、下記画像のように同期間のデータでも、表示内容選択の項目によってフォロー数が「1,273」と「10,101」のようにかなり異なった数字が出ます。
実際、この期間に増えたフォロワー数は「1,273人」なので、表示内容がプロモアカウント画面での数字が正しいのですが、何故ユーザ名表示の時と数字がこんなにも異なるのか…それは集計方法に原因がありました。
例えば、このキャンペーンアカウントをフォローしてくれたAさんが、@Becky_bekikoにも、@NANAO1028にも該当する属性を持っていた場合、より属性値が高い方ではなく、両方に1票ずつ加算されるという集計方法をとっているからなのです。
”興味・関心カテゴリ”の項目でも同じ事が起こっていてなんとも紛らわしいですし、ターゲティングの効果を判別しづらいですが、現状こういった仕様になっています。
性別ターゲティングには注意が必要
性別でのターゲティング自体はよくある手法ですし、配信先を絞るという意味では非常に重要な設定ですが、Twitterプロモ商品の場合は注意が必要です。
YDNの性別ターゲティングのように「性別の拡張機能」という設定がTwitterプロモ商品にはありません。なのでかなり狭いターゲットへの広告出稿となってしまいます。
もし思うように広告のインプレッションが増えないということがあれば、思い切って性別ターゲティングを解除してみるのもありだと思います。
ただその際には、他のターゲティング内容も同時に見直し、配信したい性別のユーザーになるべく配信されるよう、上手く調整を行ってください。
Twitterプロモ商品は使えるの?
皆さんが気になるのは「イケてる広告なのかどうか」という点だと思いますが、クリック課金のプロモ広告はYDNと似た感覚ですぐにでも使えそうです。特にYDNのインタレストカテゴリをターゲティングしたキャンペーンで上手く運用できている人はすぐに効果を発揮できるかもしれません。
ただ、エンゲージメント課金やフォロー課金の広告は、なかなか成果に直結しなかったり、Twitterならでは手法なので、利用する人やビジネスを選びそうですね。それでも、Twitterのフォロワー集めを広告でスピーディに出来るようになった事は、個人的にはすごく画期的だなと感じています。最近話題になっているコンテンツ・マーケティングの土壌作りや、ブランディング・知名度アップにも使えます。
このTwitterプロモ商品広告を活用出来るかどうかは、Twitterアカウントのしっかりとした運営も同時にできるかどうかが鍵となります。そこがクリアできる見込みのある会社は、この機会にTwitterの導入をご検討されてみると面白いと思いますよ。