採用オウンドメディアとは?参考になる27事例とメリット解説

求人・採用 最終更新日:2024/05/27 公開日:2024/05/08

採用オウンドメディアとは

採用オウンドメディアとは

採用オウンドメディアとは、企業の採用活動に特化しており、求職者に対して企業の魅力や働く環境、社員の声などを伝える役割を担います。

メディアを運営する最大の目的は、求職者に対して正確かつ魅力的な情報を直接提供することで、企業に興味を持ってもらい、応募を促すことにあります。また、自社でコンテンツを制作することで、情報の発信タイミングや内容のコントロールが可能になり、企業の「声」を効果的に伝えることができます。

企業は自身のストーリー、働く環境、進行中のプロジェクト、従業員の経験談など、多岐にわたる情報を提供し、求職者は単なる職務内容だけでなく、企業全体の雰囲気や哲学を理解し、自分がその中でどのように成長できるかを見極めることが可能になります。

特に価値観や企業文化を重視するミレニアル世代やZ世代の求職者にとって、企業がどのような価値を提供しているのかを知ることは、職場選びの重要な判断基準となります。

結果として、企業のブランド信頼性が向上し、長期的には採用コストの削減や離職率の低下にも寄与することになります。

採用オウンドメディアのメリット

採用オウンドメディアのメリットデメリット

ターゲットとの関係強化

採用オウンドメディアの大きなメリットの一つは、ターゲットである求職者との関係を強化できることです。企業はオウンドメディアを利用して、求職者に向けて一方的に情報を発信するだけでなく、双方向のコミュニケーションを促進することができます。例えば、記事にコメント機能を設けたり、ソーシャルメディアでの積極的なやり取りを行うことで、求職者からの質問や懸念に直接応答することが可能です。

このような交流は、求職者が企業との接点を持ち、企業文化や職場環境についてより深く理解する機会を提供します。企業が透明性を持って情報を共有し、オープンな対話を行うことで、信頼関係が築かれ、企業に対する好感度が高まります。特に、仕事選びにおいて企業とのフィット感を重要視する求職者にとって、これらの情報は非常に価値があります。

コントロールが可能なブランディング

採用オウンドメディアを使用することで得られるもう一つの大きなメリットは、自社ブランドのコントロールが可能になることです。企業はオウンドメディアを通じて、自らのブランドイメージを積極的に形成し、管理することができます。これは、外部メディアに依存する場合には達成しにくい側面です。

ブランディングのコントロールには、企業がどのように見られたいか、どのような価値観を共有したいかを自由に表現できる自由度が含まれます。たとえば、企業がイノベーションやチームワーク、社会貢献といった特定のテーマを強調したい場合、それらを中心にコンテンツを展開することができます。これにより、求職者に対して企業が何を大切にしているのかを明確に示すことができ、共感を呼びやすくなります。

さらに、オウンドメディアでは、発信する内容のタイミングを完全に自分で管理できるため、市場の動向や自社のニーズに応じて迅速に対応することが可能です。例えば、新しいプロジェクトの開始や重要な企業イベントの際には、それを強調して関連する内容を速やかに更新し、求職者や関係者に最新情報を提供することができます。

長期的な人材確保への寄与

オウンドメディアを利用することで、企業は自らの理念や文化、働く環境を正確に伝えることが可能になり、これにより求職者との間で期待のズレを減らし、長期にわたって企業に貢献できる人材を確保することが容易になります。

そのためには企業が自己のアイデンティティを明確にすることから始まります。オウンドメディア上で一貫したメッセージを通じて企業文化を反映させることで、求職者は企業がどのような価値を大切にしているのかを理解しやすくなります。この透明性は、求職者が自身の価値観と企業のそれとを照らし合わせ、フィット感のある場所であるかどうかを判断するのに役立ちます。

また、オウンドメディアを通じて提供される詳細な情報は、求職者が長期的なキャリアパスを考える際の重要な判断材料となります。企業がキャリア成長の機会、教育訓練の提供、従業員の成功事例などを共有することで、求職者は自身がその企業でどのように成長し、貢献できるかを具体的にイメージすることができます。

採用オウンドメディアのデメリット

初期投資と維持管理のコスト

採用オウンドメディアの運用には多くのメリットがありますが、その設立と維持には相応のコストがかかるというデメリットも存在します。これらのコストは、特に初期段階での投資が大きく、継続的な管理と更新が必要となるため、負担を与える可能性があります。

初期投資には、ウェブサイトの設計と構築、コンテンツ管理システム(CMS)の導入、初期コンテンツの制作費用などが含まれます。

また、オウンドメディアの維持管理にもコストがかかります。これには定期的なコンテンツ更新、技術的なサポート、ウェブサイトのセキュリティ維持、ユーザーからのフィードバックへの対応などが含まれます。これらの活動は、企業の内部リソースを大量に消費することが多く、特に中小企業にとっては負担となることがあります。

さらに、結果が出るまでに時間がかかることがあります。このため、投資に対する即時のリターンを期待する場合、予想外の時間とコストがかかる可能性があることを理解しておく必要があります。

内容の質と更新頻度の課題

採用オウンドメディアの運営におけるもう一つの大きなデメリットは、内容の質と更新頻度の維持に関連する課題です。高品質なコンテンツを定期的に提供することは、オウンドメディアの成功に不可欠ですが、これを継続することは容易ではありません。

まず、内容の質に関して言えば、魅力的で関連性の高いコンテンツを生み出し続けるのは意外に大変です。これには、効果的な記事、動画、インフォグラフィックの制作が含まれ、適切な専門知識や創造力を持った人材を確保する必要があります。また、高品質なコンテンツの制作は時間とコストを要するため、リソースに限りがある企業にとっては大きな挑戦となります。

また、継続的な訪問を促すためには、定期的に新しいコンテンツを提供することも必要です。

採用オウンドメディア24選

それでは参考となりそうな採用オウンドメディアを24サイトを一挙にご紹介していきます。

サイボウズ式

サイボウズ式<

https://cybozushiki.cybozu.co.jp/

企業向けグループウェアの開発を行うサイボウズが運営。働き方の柔軟性に特化した内容を発信。

OnLINE

OnLINE

https://line-online.me/

働き方改革や新卒採用の革新的な取り組みを紹介。LINEの自由なカルチャーを積極的に発信。

mercan

mercan

https://mercan.mercari.com/

メルカリの社員や働き方にフォーカスしたメディア。企業の人材と文化を伝える。

フルスイング

フルスイング

https://fullswing.dena.com/

DeNAが運営する採用オウンドメディア。野球用語を散りばめたユニークな名前で、更新頻度も高い。

ナイルのかだん

ナイルのかだん

https://r-blog.nyle.co.jp/

企業文化やプロジェクトについての詳細を発信し、社員インタビューなどを掲載。

UB Jornal

UB Jornal

https://journal.uzabase.com/

企業のビジョンや文化、働き方に焦点を当てた内容を提供。

キャリアハック

キャリアハック

https://careerhack.en-japan.com/

キャリアに関する豊富な情報を提供し、ユーザーに対して価値ある視点を提供。

Style-W

Style-W

https://www.pias-recruit.jp/ats/blog/

ピアスグループが運営。美容が好きな人のための自分らしい働き方を提案するメディア。

THE BAKE MAGAZINE

THE BAKE MAGAZINE

https://bake-jp.com/magazine/

BAKEが運営。ベイクドチーズタルトで有名なBAKEの採用オウンドメディア。

ばんぐみ

ばんぐみ

https://bangumi.gu3.co.jp/

gumiが運営。ゲーム事業やメタバース事業を手掛けるgumiの採用オウンドメディア。

Me and Honda, Career

Me and Honda, Career<

https://global.honda/jp/career/

本田技研工業が運営。Hondaで働く人の原動力を体現するWebメディア。

dip people

Me and Honda, Career<

https://dippeople.dip-net.jp/

ディップが運営。ディップで働く「人」にフォーカスしたメディア。

ORDig

ORDig

https://recruit.oisixradaichi.co.jp/ordig/

オイシックス・ラ・大地が運営。食を軸に、働き方や仕事への想いなどをインタビュー形式で発信。

freee株式会社

freee株式会社

https://jobs.freee.co.jp/recruitblog/

クラウド会計ソフト「freee」を提供する同社は、「採用ブログ」を通じて社員インタビューや採用情報を発信しています。これにより、求職者に対して企業文化や働き方を具体的に伝えています。

Gunosiru(Gunosy株式会社)

Gunosiru

https://gunosiru.gunosy.co.jp/

会社の世界観や目指している方向性を社員インタビューを通じて伝える。

GIGのブログ(株式会社GIG)

GIGのブログ

https://giginc.co.jp/blog/interview/

社員インタビューや業界ノウハウを提供し、採用活動を支援。

linotice ヤフー(Yahoo! JAPAN)キャリアブログ

linotice ヤフー

https://about.yahoo.co.jp/hr/linotice/

インターネットサービスを提供するヤフーが、社内のプロジェクトやイノベーションの事例を紹介。現在はonLineに移行。

ブレインパッド

ブレインパッド

https://www.brainpad.co.jp/recruit/people/

データ分析サービスを提供するブレインパッドが、データサイエンスの魅力やプロジェクト事例を掲載し、専門性の高い人材を引き付けています。

ハウスコム

ハウスコム

https://recruit.housecom.jp/column/

不動産管理を行うハウスコムが、社員のキャリアアップ事例や福利厚生を詳しく説明し、求職者に安心感を提供。

スクウェア・エニックス

スクウェア・エニックス

https://www.jp.square-enix.com/recruit/career/worklifestory/index.html/

ゲーム開発の裏側やクリエイターたちのインタビューを通じて、創造的な仕事環境をアピール。

ミクシル(ミクシィ)

ミクシル

https://mixil.mixi.co.jp/

ソーシャルネットワーキングサービスの開発企業が、技術開発やチームワークの大切さを伝える記事を提供。

チャームPOINT

チャームPOINT

https://point.charmcc.jp/hito

チャームポイントが運営。介護業界のリアルを伝える情報メディアです。

あるふぁのリアル

あるふぁのリアル

https://aruru.alpha-co.com/%E3%81%B2%E3%81%A8

アルファコーポレーションが運営。保育園で働く仲間を応援するサイト。

noteを利用した採用オウンドメディア4選

最近ではメディア立ち上げと、管理コストを抑えるため、また記事の広がりを意識してnoteを利用する企業も増えてきました。

チームラボ

チームラボ

https://note.team-lab.co//

アートとテクノロジーの融合で知られるチームラボが、プロジェクトの舞台裏やクリエイティブな働き方を掲載。

サンリオ

サンリオ

https://sanriotimes.sanrio.co.jp/

キャラクタービジネスを展開するサンリオが、製品開発やイベント企画の裏話を通じて、クリエイティブな職場環境をアピール。

コクヨ

コクヨ

https://note.com/kokuyo_recruit/

文房具やオフィス家具を提供するコクヨが運営する採用メディアで、デザインと機能性を重視した製品開発プロセスや社員のキャリアパスを紹介。

ネクストビート採用ブログ

ネクストビート採用ブログ

https://note.nextbeat.co.jp/

スタートアップ企業のネクストビートが、社内のカルチャーや働き方、プロジェクトの裏話を紹介。

まとめ:採用オウンドメディア導入の決断ポイント

採用オウンドメディアを導入する際の決断は、企業のニーズ、リソース、そして目標を考慮した上で行う必要があります。以下は、導入を検討する際に重要なポイントをいくつか挙げたものです。

  1. 目的の明確化
    企業が採用オウンドメディアを導入する主な目的は何かを明確にします。これはブランド認知度の向上、ターゲット求職者との関係構築、あるいは採用プロセスの透明性の向上など、さまざまな形である可能性があります。目的が明確であればあるほど、持続しやすいプロジェクトになります。

  2. リソースの評価
    オウンドメディアの運営には人的、技術的、財政的リソースが必要です。適切な人材が内部にいるか、または外部から雇用する必要があるかを評価し、予算と技術的な要件を考慮してください。リソースが不足している場合、それをどのように埋めるか計画する必要があります。

  3. ターゲットオーディエンスの理解
    採用を望むターゲットオーディエンスがどのような情報に価値を見出しているかを深く理解することが重要です。

  4. 競合分析
    競合他社がどのように採用オウンドメディアを活用しているかを分析し、何が成功しているのか、どのような点が改善されるべきかを把握します。これにより、差別化ポイントを見つけ出し、自社のメディアをより魅力的にする戦略を練ることができます。

  5. 長期的なコミットメント
    短期間で成果が出るものではありません。長期的な視点を持ち、持続可能なコンテンツ戦略を考えましょう。

新しい採用のための切り札を探している企業は上記点を考慮しつつ、取り入れてみても良いかもしれません。

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