「アクセス数が減少した!…原因は?」となったら確認すべきチェック基本項目(Analytics・SearchConsole編)
「ウェブサイトのアクセス数が下がっているから原因を調べて欲しい」というシーン、ありますよね。インハウスの担当者の方など、慣れていないアクセス解析を頼まれてお困りのことなどないでしょうか。そこで今回はアクセス数が下がった場合に、Analytics(今回はSearchConsoleも併用)を使い、どのように原因を調べたら良いのかを基本的な分析方法をご紹介いたします。
目次
「特定の日」が無いかを確認する
直近一ヶ月程度の比較であれば、まず最初に確認することがあります。それは「特定の日だけ大きく減少していないか」です。もし存在していれば、原因の特定は簡単ですよね。その日にサーバーが落ちていたり、一日だけ広告をストップしていたりなど、「その日何があったか」を関係者に確認することで多くの場合は解決するのではないでしょうか。
しかしそれが無く、全体的に落ち込んでいる場合は、いよいよ細かく調査する必要が出てきます。
「アクセス数」の本質を調べる
アクセス数は、主に二つの要素から成り立っています。それはユーザー数とページビュー数です。
そもそも「ウェブサイトに訪問する人(ユーザー数)」が減っているのか。それともウェブサイトに訪問してくれている人数は変わりがなくて、「ウェブサイトでユーザーがページを遷移する回数(ページビュー数)」が減少しているのかでは、大きな違いがあります。
まずユーザー数とページビュー数のどちらが原因となっているのかを調べましょう。
Analyticsの[ユーザー]>[概要]を開くことで確認が可能です。また画面右上の日付を一定期間で比較できるように設定してください。
ちなみに上記のようにどちらも同じ程度に減少している場合は、「ユーザー数」を優先的に見直してみることをオススメします。
ユーザー数が減少していた場合と、ページビュー数が減少していた場合とで、分析したい箇所が変わってきます。次は、それぞれの場合の原因の調べ方についてご説明していきます。
ユーザー数が減少している場合
最初に確認したいのは流入元別の変化です。検索からの流入が減っているのか、広告からなのかSNSからなのか、まず流入元を調べましょう。
流入元を調べるにはAnalyticsの[集客]>[参照元/メディア]を確認しましょう。
前の期間と比べて、減少している流入元はありましたか?もし大きく減少している流入元があれば、その流入元の対策を講じる必要があります。
流入元の減少が外部サイトや広告流入、SNSだった場合
外部サイトからの減少だった場合、どういったメディアなのかにもよりますが、そのウェブサイトでの魅せ方などを改善する必要があります。
広告やSNSからの減少でしたら、広告戦略の考えがまた別であるかもしれませんし、「SNSの運用のコツ」といった話になってきますので、今回は割愛します。
流入元の減少が検索エンジンだった場合
検索エンジンからの流入が減少していた場合には、SearchConsoleを活用しましょう。主な検索エンジンであるGoogleとYahooは基本的には同じ順位なので、SearchConsoleを見れば良いです。
(参照)
実はYahooとGoogleの検索エンジンが同じということ知っていましたか!?
SearchConsoleは活用できていない企業が多い印象ですが、無料で使えますし、現在のSEOでは必須ツールといっても過言ではありません。ちなみにAnalytics側で設定をすれば、Analyticsの管理画面からでもSearchConsoleのデータを確認することができます。もし既に連携をしている場合は、[集客]>[SearchConsole]から閲覧できます。
まだ連携をしていない場合にはSearchConsoleの管理画面から確認をしましょう。まず確認をしたいのは、キーワード別のアクセス数の増減です。
[検索トラフィック]>[検索アナリティクス]を開きます。
すると流入キーワードの一覧が表示されますので、「クリック数」「表示回数」「CTR(クリック率)」「検索順位」に全てチェックを入れましょう。期間の比較も設定してください。(期間比較の際、チェックが「クエリ」から外れてしまわないように注意してください)
設定が全て完了したら、「クリック数」が減少しているキーワードを探しましょう。原因となるキーワードが見つかったら、今度はそれが順位の低下によるものなのか、CTR(クリック率)の悪化によるものなのかを見ます。
それがわかったら次に実際の検索結果を確認し、競合サイトを見てみましょう。順位が低下した場合、代わりにどういったウェブサイトが上位になっているのか、またCTR(クリック率)が悪化しているのであれば、他にどういったウェブサイトがクリックされていそうなのかを調べましょう。もしかすると原因が見えてくるかもしれません。
その他の要因
季節的要因
季節的要因も考えられます。ここまでは直近データとの比較を例として挙げていましたが、前年度との比較も有効です。一年を通じて検索回数に変化があるようなキーワードをビジネスにしている企業はその影響を受ける可能性が大いにあります。(お歳暮やクリスマスなど)
またGoogleトレンドの活用も有効な手段です。Googleトレンドにキーワードを入力すると直近5年間ほどの検索回数の推移を教えてくれますので、季節的な変化を確認することが可能です。
(例)クリスマスの直近5年間の検索回数推移
https://trends.google.co.jp/trends/explore?date=today%205-y&q=%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9
スパム
ウェブサイトへの流入数にスパムが含まれていた場合、それらが無くなったことでアクセス数が減少したように見えることもあります。
ページビュー数が減少している場合
まったく同じウェブサイトのデザインで、月ごとでページビュー数が大きく変化することは考えにくく、何か変更を加えた後に変化が起こることが多いです。
それではページビュー数が減少していた場合には、Analyticsのどこを確認したら良いのでしょうか。
ボトルネックを探す
ページビュー数の減少の主な原因は、サイト内を巡回ににくくなったことが考えられます。
まずAnalyticsから[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]を開きましょう。そこから「離脱率」の高いページがあれば改善が必要かもしれません。
[行動]>[行動フロー]も分析に有効です。特定のページへの遷移が減っている場合、原因をより突き止めやすいかもしれません。
またサーバーの問題やホームページの構造の問題でウェブサイトを開く速度が遅くなっており、それが原因で離脱が増えている可能性もあります。そのような場合には、[行動]>[サイトの速度]>[ページ速度]から特定のページが重たくなっていないか確認してみましょう。
おわりに
今回は「とりあえず確認するべきポイント」といった内容を取り上げましたが、その他の地域のチェックやデバイスの問題など、細かく分析できるところはたくさんあります。
まずは分析の考え方や、取り組み方の基本を感じることが重要です。今までAnalyticsやSearchConsoleを敬遠してしまっていたという方は、これを機会に是非取り組んでみてはいかがでしょうか。