【悪用厳禁】顧客を”信者”に変える、カルトブランディングとは?ファンを「伝道師」に変えるWebマーケティング術

ブランディング 最終更新日:2025/07/31


会社は「宗教」と似ている?

「会社は宗教と似ている」なんて言ったりすることがありますが、今回はその中でも特に、熱狂的な信者を生み出す仕組みをブランディングに応用する「カルトブランディング」という考え方について掘り下げていきたいと思います。

元々は海外の『FIX』という本にある「カルトになれ」という一節から着想を得た言葉で、カルト宗教の仕組みを企業ブランディングにどう活かすか、というものです。
この記事では、まずそのカルトブランディングの要点をご紹介し、それをホームページ制作やWebマーケティングにおいてどう活用していけばいいのか、そのヒントをお伝えしていきます。

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カルトブランディングを構成する7つの要素

では早速、カルトブランディングとは何かについて説明していきたいと思いますが、大きく7つの要素があると言われています。

1. 他社との違いを強調し、目立った存在になる

まず1つ目は、他社との違いを強調して目立った存在になるということです。カルトブランディングは、基本的に「異端」であればあるほど良いとされています。他とは違う特別な存在だからこそ、世の中で目立つことができる。だからこそ、その「違い」をとにかく強調することが大事だと説かれています。

2. 明確な目的・ビジョンを持つ

次に、明確な目的やビジョンを持つという点です。宗教でよく言われるのが「終末論」ですよね。「何日に隕石が落ちてきて地球が滅亡する、だから我々は祈ることでその滅亡から逃れることができる」といった話です。これが一般的な手法だと本には書いてあったんですが、本当にそうなのかな、と思ったりもしました。
ですが、いずれにせよ、やはり明確なビジョンは大事です。これは会社も同じで、明確なビジョンを持っている会社は強いですよね。

3. 「自己実現」を売る

3つ目は、自己実現を売るということです。人は誰しも「特別な存在になりたい」と潜在的に思っているものです。もちろん、そう思っていない人もいるかもしれませんが、思っている人は決して少なくありません。
カルトにハマることで、自分一人では成し得ないようなことでも、その一員として身を捧げることで、自分も「特別な存在」の一員になったかのように感じることができる。そういった自己実現を叶えるような仕組みを提供できると、なお良いとされています。

4. ブランドを「共創」する

4つ目は、ブランドを共創するという考え方です。カルト宗教がその教えを広げ、世間に認知させていくために、教祖様だけではなく信者も一体となって「どうすれば良いか」を考え、作り上げていくような空気感が大事だということです。

5. 共通の敵を作る

5つ目は、共通の敵を作ることです。これは非常に大事だと言われています。
例えば先ほどの終末論の話でいくと、「実はこの世界は、裏で糸を引くすごい富豪たちにコントロールされてしまっている。僕たちは彼らの都合によってずっと貧しくいなきゃいけないように仕組まれているんだ」と。そして、「その構造を我々でぶっ壊すんだ」というように、目に見えない富裕層のような「共通の敵」を作る。
そうすることによって、より話に説得力が増したり、仲間と団結して何かを成し遂げようという気持ちが生まれたりします。

もっと一般的なことで言えば、「今ある世の中の”普通”がおかしいんだ」という形で、現状の普通に対するアンチテーゼを作るのが、一番イメージしやすい共通の敵の作り方かもしれません。

6. 儀式や集会場を用意する

6つ目は、儀式や集会場です。家で一人で祈っていても、なかなか「みんなで一緒に応援している」という気持ちにはなりづらいものです。だからこそ、実際に集まる場所を用意したり、一緒に何かを成し遂げる体験のために「儀式」を行ったりすることが重要になります。

7. 「伝道師」を生み出す

そして7つ目が、伝道師を生み出すということです。やはり教祖一人の力だけで教えを広げていくには限界があります。歴史上のザビエルのような存在は、彼自身が教祖ではなく、教えを広める「伝道師」でした。
そのように、熱烈なファンが自ら「伝道行為」を行ってくれるような環境を作り出すことが、非常に重要だとされています。

これら7つの要素を聞くと、皆さんがどんな団体を思い浮かべるかは分かりませんが、「確かにそういう部分はあるな」と感じていただけたのではないでしょうか。信者が熱心に献金したり、布教のために家をピンポンしまくったり、その行動力は凄まじいものがありますよね。あのような動きが、企業のファンによって自然発生的に行われたら、それはとてつもない力になる。これがカルトブランディングの基本的な考え方です。

カルトブランディングをWebサイトに応用する具体的な方法

では次に、これらの考え方をWebサイトやWebマーケティングにどう応用していくか、という点について共有していきたいと思います。言い方や表現は過激かもしれませんが、実は真っ当な企業のブランディングと似ている部分も多いと感じるはずです。

キャッチコピーで世界観を作る

まず一番簡単で、手軽に始めやすいのはコピーライティング、つまりキャッチコピーでしょう。例えば、「本物を知るあなたへ」といったコピー。これは、「本物を知らない一般ピーポーとは俺は違うんだぜ」という他者との違いを際立たせます。
あるいは、「つまらない選択はやめよう」というのも良いですね。「自分は特別な人間だから、この特別な選択をするんだ」という自己実現を促しつつ、「普通のものを選ぶ普通の人たち」という共通の敵を作ることもできます。このように、キャッチコピー一つで雰囲気は作っていけるのです。

心を掴むブランドストーリーの力

ブランドストーリーを語ることも非常に大事です。特定のサービスや企業のホームページを見たとき、その背景にある物語を知らないと、なかなか深い共感は生まれません。
例えば、バルミューダの話は良い例かもしれません。正確な話か分からないですけど、バーベキューでパンを焼いて食べたらめちゃくちゃ美味しかった、と。「どうして家のオーブントースターではこの味が出せないんだろう?」という疑問から、代表の方が研究をしまくるわけです。
そこで「30年研究し続けた」みたいなストーリーがあれば、一気に特別感が出ますよね。「皆さん、毎日当たり前にパンを食べてますよね?でも、道具を変えるだけで特別な毎日が送れるのに、なぜそんな”普通”のことを続けるんですか?」と。
このように、当たり前の日常に疑問を投げかけるような開発ストーリーやブランドストーリーを打ち出すのは、非常に有効な手段です。

思想を伝え、共感でファンを作るメディア発信

ブランドストーリーと似ていますが、企業の思想や哲学をメディアで発信し続けることも有効です。
例えばパタゴニアなどは、かなり思想性の強い企業かなと思います。「この地球を長く守っていくんだ」という強いメッセージを感じますよね。「絶滅する動植物を守るために、私たちはこういう取り組みをしないといけないんじゃないか」といった思想を発信し、それに共感するファンを作っていく。これも有効な手段の一つです。

「共通の敵」で団結力を生む比較コンテンツ

共通の敵を作る、という点で言えば、比較コンテンツも有効かもしれません。皆さんのわかりやすい例でいうと、「きのこの山 VS たけのこ里」とかですね。あれは良い感じの対立構造が生まれて盛り上がります。他にも「ペプシ VS コーラ」や、男の子なら「ファイナルファンタジーかドラクエか」みたいな話もあったりします。
何かと比較することで共通の敵を作り出す。過激に攻撃的にいくのか、優しくユーモアを交えていくのかはやり方次第ですが、カルトブランディングを徹底したいなら、時には過激な手法も一つの手段です。

「儀式」としての会員限定コンテンツとコミュニティ

会員制のコンテンツも非常に有効です。必ずしも会員である必要はないかもしれませんが、会員という仕組みを作ることで、先ほどの「儀式」や「集会場」的な役割を担うことができます。
さらに、会員同士が交流できるコミュニティを作ることで、そこから「伝道師」が生まれ、熱狂的なファンがさらに外へと広がっていく可能性が生まれます。

仲間意識を生む「共通言語」という奇抜なテクニック

これは意外と思われるかもしれませんが、非常に面白いテクニックとして「共通言語を作る」というものがあります。これは「我々だけにしかわからない特別な言葉」という意味です。
皆さんも、仲間内にしか伝わらない言葉や内輪ネタってありませんか?そういう言葉で笑い合っていると、仲間意識が生まれたりしませんか。実はこれも宗教で応用されている手法で、特別な名前を与えたり、その名前で呼び合ったりすることで仲間意識を醸成するのです。
ホームページでも、例えば先ほどのトースターの事例なら「カリッと」という言葉を共通言語にして、「あなたはまだ”カリッと”を知らないんですか?」みたいに使う。そうすると「なんだ、カリッとって?」と興味を引くことができるかもしれません。

SNS活用で「伝道師」を増やす

そして最後に、SNSの活用です。これはインフルエンサーマーケティングなどでも言われることですが、やはり伝道師を生み出す上で非常に有効です。自分たちのファンに情報をどんどん波及させ、その広がりを大きくしていく。SNSはそのための強力なツールになります。

まとめ:熱烈なファンを生むホームページを目指して

以上が、少し聞き慣れない言葉だったかもしれない「カルトブランディング」の概要と、それをWebサイトで応用するための具体的な手法でした。
もしかしたら、皆さんがこれまでWebサイトで自然とやっていたことの一つが、実はこうした考え方から着想を得ていた、ということかもしれません。

「熱烈なファンを、少数精鋭でいいからちょっとずつ増やしていきたいんだ」という考え方でホームページを展開したい場合には、今回ご紹介したような点を意識してサイトを構築していくと、非常に成約率の高いホームページができると思います。ぜひ覚えておいて、活用していただければと思います。

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