【超入門】GA4とサーチコンソールの違い、わかりやすく解説!Web担当者になったらまず見て。
目次
はじめに:GA4と「サチコ」の違い、説明できますか?
今回は、Googleアナリティクス4(GA4)とGoogleサーチコンソールの違いについて、じっくり解説したいと思います。
最近は、以前のユニバーサルアナリティクスからGoogleアナリティクス4という名前に変わりましたので、この記事では「GA4」と呼ばせていただきますね。そしてもう一つのGoogleサーチコンソールですが、私たちは通称「サチコ」と呼んでいます。ですので、ここからは「GA4」と「サチコ」の違いというテーマでお話しさせていただければと思います。
これはかなり初心者向けの内容になるのですが、お客様から「この二つの違いって何なんですか?」と聞かれることが非常に多いんです。そもそもサーチコンソール自体をご存じない方も結構いらっしゃいます。そして、サーチコンソールの説明をすると、今度は「じゃあGA4との違いは何なの?」と必ず聞かれます。
このGA4とサチコの違いをしっかり理解できると、「なるほど、こういう風に使いこなせばWebサイトの成長に役立つんだな」ということが分かってくると思います。特に新人Web担当者の方には、ぜひこの記事を読んで使いこなせるようになっていただきたいです。
基本の考え方:ホームページは「お店」、サーチコンソールは「道路」
さて、GA4とサチコの違いについて、最初に結論からお伝えします。
私たちはよく、ホームページを「お店」に例えて説明することがあります。ここに一つのお店があるとイメージしてみてください。そして、そのお店の前には道路が走っています。お客様は普段、この道路を歩いていて、あなたのお店が気になれば中に入ってきてくれますよね。
この例えで言うと、ホームページが「お店」そのものです。そして、サーチコンソール(サチコ)が、お店の前を走る「道路」の役割を分析するものになります。
この道路は「検索」という名前の道路です。お客様、つまりユーザーは、「検索」という道路を普段歩いているわけです。その道路の状況、たとえば交通量やどんな人が歩いているのか、といったことを見るのがサチコの役割になります。
そして、お客様がお店の中、つまりホームページに入ってきてくれたとします。そのお店の中で、お客様がどの商品(ページ)を見たか、どれくらいの時間滞在したか、といった店内での行動を分析するのがGA4の役割なんです。
お店(ホームページ)に入る前の「検索」という道路での行動を見るのがサーチコンソール。そして、お店に入ってきた後のホームページ内での行動を分析するのがGA4。 これが、二つのツールの根本的な違いです。
サーチコンソール(サチコ)の役割とは?
先ほど、サチコは「検索」という道路の状況を見るためのツールだとお伝えしました。では、具体的に何ができるのでしょうか。サチコの役割はたくさんありますが、特に重要なものをいくつかご紹介します。
まず一つ目は「クエリ」が分かります。分かりやすく言うと「キーワード」のことですね。Webマーケティングの世界では「キーワード」と言ったり「クエリ」と言ったりしますが、これらは同じものだと覚えてください。ユーザーがどんなキーワードで検索して、あなたのお店(ホームページ)の看板を見つけ、入ってきてくれたのかを知ることができます。
二つ目は「表示回数」です。そのキーワードで検索した時に、Googleの検索結果画面上であなたのページが何回くらい表示されたか、という数字です。検索結果に表示はされたけれどクリックはされなかったのか、それともクリックしてくれたのか。まずはどれくらいの人の目に触れたのかが分かります。
そしてその次が「クリック数」です。表示されただけでなく、実際にクリックしてホームページまで来てくれた人がどれくらいいるのかを把握できます。
三つ目は「順位」です。例えば「GA4」と検索した時に、あなたのページが検索結果の何位に表示されているのかが分かります。
最近ではサチコの役割はさらに広がっていて、サイトの表示速度が遅いか速いか、Googleのクローラー(巡回ロボット)がページを正しく評価できているかなど、サイトの「健康状態」を診断するような機能も備わっています。
GA4の役割とは?
続いて、GA4が何を分析できるのかを見ていきましょう。こちらも多くの機能がありますが、代表的なものを3つ挙げます。
一つ目は「ユーザー」に関する情報です。ホームページを訪れた人が、スマートフォンで見ているのか、パソコンで見ているのか。あるいは、どの国や地域からアクセスしているのかといった、ユーザー自身の情報を見ることができます。
二つ目は「集客」です。サチコは「検索」という道路から来たユーザーしか分析できませんでしたが、実際にはホームページに至る道は検索以外にもたくさんあります。「広告」という道路もあれば、「SNS」という道路もあります。GA4では、ユーザーがどの道路、つまりどの集客経路からあなたのお店(ホームページ)に来てくれたのかを分析することができます。
三つ目は「エンゲージメント」です。これは、ユーザーがサイト内でどれだけアクティブに動いたかを示す指標です。ページを訪れたものの、興味がなくてすぐに離脱してしまったのか。それとも、ページ内をじっくり読んだり、他のページに移動したりと、どれくらい積極的に関わってくれたのかを分析するのがGA4の役割です。
実践!GA4とサーチコンソールの使い分け
それでは、この二つのツールを具体的にどう使い分ければよいのでしょうか。実際の使いこなしの例を共有したいと思います。
サーチコンソールで「お宝記事」を発見する方法
サーチコンソールを使うと、「お宝記事」の発見ができます。
検索結果というのは、基本的に1ページ目(10位以内)に表示されることが非常に重要です。そこで、サチコのフィルタ機能を使って、検索順位が「11位~30位」の記事を絞り込んでみましょう。11位の記事なら、あと少し頑張れば1ページ目に上がれそうですよね。
次に、その11位~30位の記事の中から、「表示回数」が多いものを探します。順位はまだ低いのに、他の記事に比べて表示回数が多いということは、それだけ多くのユーザーの目に触れている証拠です。もしこの記事が10位以内に入れば、とんでもないアクセスを集める可能性がある「お宝記事」かもしれません。
その記事がどんなキーワードで評価されているかを確認し、競合サイトを分析しながら「なぜこの記事はまだ11位なのか」「どうすればもっと上位にいけるのか」を考え、記事の品質を改善していくのが、サチコの具体的な使い方です。
GA4でサイトの課題を見つける方法
GA4は、現状のサイトが抱える課題を見つけるのに非常に役立ちます。
まずはサイト全体のアクセス数を見て、特定の月だけ急にアクセスが伸びていたり、逆に下がっていたりしないかを確認します。
もしアクセスが大きく変動していたら、その原因を探ります。この時、サーチコンソールより先に、まずはGA4を見ます。「集客経路」を分析し、どの経路からのアクセスが増減したのかを確認します。例えば「どうやらSNSからの流入が急増しているぞ」と分かったとします。
次に「エンゲージメント」を分析し、SNSで特にどのページがよく見られているのか、どんなユーザー(例えば女性など)に注目されているのかを深掘りします。そうすれば、「このページがSNSで話題になったのか。じゃあ、類似したページを増やして、もっとアクセスを集めよう」といった具体的な改善策を立てることができます。
このように、サイト全体を俯瞰して問題を発見し、フィルタリング機能で深掘りしながら原因を突き詰めていくのがGA4の使い方になります。
GA4とサーチコンソールを連携させよう
実は、この二つのツールは連携させて見ることができます。具体的には、GA4の管理画面内でサーチコンソールの情報が見えるようになる設定です。
連携はとても簡単で、GA4の「管理」画面にある「サーチコンソールとの連携」という項目から設定するだけです。連携するとGA4のメニューに「サーチコンソール」という項目が増え、二つのツールを組み合わせて使えるようになります。
連携する最大のメリットは、これまでバラバラに見ていたデータを統合して分析できる点です。例えば、「検索からの流入が多いこのページは、実際にお問い合わせ(キーイベント)にどれくらい繋がっているのか?」あるいは「このページは、他のページよりもユーザーの滞在時間が長いぞ」といったことが、GA4の画面一つでパッと確認できるようになります。これにより、分析の効率と精度が格段に向上します。
余談:「サチコ」という愛称の由来
最後に少し余談ですが、なぜサーチコンソールのことを「サチコ」と呼ぶのか、というお話をします。
これは一部のWebマーケターの間で使われている通称なのですが、私自身、10年ほど前にGoogleか何かのフォーラムに参加した時に、有名なSEOコンサルタントの方が質問の際にポロッと「サチコが…」と言っているのを聞いたのがきっかけです。
最初は「誰の名前だろう?」と驚いたのですが、それがサーチコンソールのことだと分かった時、「なんてオシャレで可愛らしいネーミングなんだ」と衝撃を受けました。それ以来、私も社内では「サチコ」と呼ぶようになりました。もし周りにそう呼ぶ人がいたら、Webマーケティングに詳しい人なのかもしれませんね。豆知識として共有させていただきます。