【GA設定】QRコードで反響を正確に分析する方法!チラシの効果、まだ「勘」で測ってない?
目次
チラシの反響、どう測る?
Webのお仕事をしていると、お客様から時々ご相談いただく内容の1個として、「今度チラシを撒くんだけど、そのチラシからの反響がどれくらいあったか、アナリティクスで分析できる?」というものがあります。
結論から言うと、できるんですけど、そのためには、とある準備をしていただく作業が必要になってきます。
ただQRコードを作るだけでは解析できない
よくある誤解として、例えばチラシにWebサイトへのQRコードを貼り付けて、そこから読み取っていただくだけで、「チラシから来た人」として解析できると思われがちなのですが、それだけでは実は不十分です。
今回は、そもそもQRコードはどのように作るのか、そしてアクセス解析でQRコード経由のお客さんがどれぐらいいるかを分析するための「準備」、さらには実際にどれぐらいの人が来ていたかを確認する方法を伝えていきたいなと思います。
QRコードを作成する方法
まずQRコードを作成する方法なんですが、これはもうかなりたくさんの方法があると言いますか、もう至るところにQRコード作成ツールがあふれております。
それらをご自由にご利用いただければいいんじゃないかなと思うんですけど、例えば「QRコード 作成」などで検索すれば、無料のツールがたくさん見つかります。ちなみに弊社のサイトにもそういったツールのページがあります。
分析のキモ!「とある準備」とは?
ここからが本題です。
チラシからのアクセスだと分かるようにするためには、QRコードに読み込ませるURLに、「目印」を付ける必要があります。
普通のURL、例えば https://example.com/ みたいなURLをそのままQRコードにしてしまうと、スマホで読み取った場合、それが「参照元なし(direct / none)」、つまり「どこから来たかわからないアクセス」として計測されてしまうことが多いんです。これではチラシの効果かどうかわかりません。
そこで、URLの末尾に「パラメータ」と呼ばれる特殊な文字列を付け加えます。
パラメータ付きURLの作成方法
このパラメータ付きのURLを簡単に作成するために、Googleが公式に提供している「Campaign URL Builder」(キャンペーンURLビルダー)というツールがあります。これを使うのが一番間違いないかなと思います。
このツールで、どのチラシから来たアクセスなのかを識別するための情報をURLにくっつけていきます。
最低限必要な3つのパラメータ

Campaign URL Builderの画面を開くと、いくつか入力欄があります。
まず、「Website URL」には、飛ばしたい先のWebサイトのURL(例:https://example.com/)を入力します。
その下にある入力欄が重要で、特に以下の3つを設定します。
1. campaign source (utm_source)
これは「参照元」を意味します。
例えば、Yahoo! JAPANから来たなら「yahoo」、Googleから来たなら「google」と自動で入る部分です。
今回はチラシなので、flyer(チラシ)とか、あるいは撒いた日付(例:202311_flyer)のように、自分が後で見て分かる名前を付けます。
2. campaign medium (utm_medium)
これは「メディア」です。
自然検索なら「organic」、広告なら「cpc」(クリック課金の意)などが入ります。
チラシのような紙媒体の場合は、一般的にprint(印刷物)やoffline(オフライン)といった名前を使うことが多いかなと思います。
3. campaign name (utm_campaign)
これは「キャンペーン名」です。
例えば、「2023年冬のセールチラシ」とか「新規オープン告知」といった、その施策固有の名前を付けます。
今回は仮に「wintersale2023」のように入れておきます。
パラメータ付きURLの完成
これらの情報を入力すると、ツールの下部に自動で新しいURLが生成されます。
こんな感じの、すごく長いURLになっているはずです。
https://example.com/?utm_source=flyer&utm_medium=print&utm_campaign=winter_sale_2023
この「?」以降が、先ほど設定した「目印」です。
このパラメータが付与された長いURLを、QRコード作成ツールに貼り付けて、QRコードを生成してください。
このQRコードをチラシに印刷すれば、準備は完了です。
アナリティクスでの確認方法(UAの場合)
では、実際にどれくらいの反響があったのか、Google Analyticsで確認する方法です。
(※ここでは従来のアナリティクス、ユニバーサルアナリティクス(UA)の画面で説明します)
UAの管理画面の左側にあるメニューから、「集客」を選びます。
その中の「キャンペーン」という項目を開き、「すべてのキャンペーン」をクリックしてください。
そうすると、先ほど設定した「campaign name(キャンペーン名)」、この例でいう「wintersale2023」が一覧に表示されているはずです。
その行を見れば、そのチラシ経由で何セッションあったか、コンバージョン(お問い合わせなど)が何件発生したかが一目瞭然になります。
アナリティクスでの確認方法(GA4の場合)

最近主流のGoogle Analytics 4 (GA4) で確認する方法も、基本は同じです。
GA4の左側メニューから「レポート」を開き、「集客」の中にある「トラフィック獲得」または「ユーザー獲得」レポートを見てください。
レポートの表の中に「セッションのキャンペーン」や「セッションの参照元/メディア」といった項目があります。
もし表示されていない場合は、表のプラスボタン(+)を押して、「トラフィック ソース」から「セッションのキャンペーン」や「セッションの参照元/メディア」を追加してみてください。
そこに、先ほど設定した flyer / print や winter_sale_2023 といった名前が表示され、効果を測定できるようになります。
QRコード以外でも応用が効きます
以上が、QRコードの作成からアナリティクスで確認する方法までの解説でした。
実はこのパラメータ(UTMパラメータ)を使った方法は、QRコード以外でも様々なところで使えます。
例えば、メールマガジンの末尾に「詳しくはこちらをご覧ください」というURLを貼り付ける時。
このURLにもパラメータを付けておけば、メルマガの反響がどれくらいあったか測れます。
先ほどは utm_source を「flyer」にしましたが、これを「mailmagazine」とか「newsletter」にしておけば、今度はメルマガからの反響を図れたりするので、非常に応用が利く知識に実はなっています。
今回をきっかけに、今後も「何事も反響を知れる」というのがWebの良いところかなと思いますので、ぜひこの反響を分析していただくための準備(UTMパラメータの設定)を覚えていただいて、色々活用していただけるといいんじゃないかなと思います。
