Googleとの「取引条件」が変わってきています
今日は歴史の話をします
今回は歴史の話というか、多くの企業が直面している問題を、歴史と絡めてお話ししていきます。
テーマは、Googleとの取引条件の変化についてです。
Googleが広く知られるようになってから25年
Googleが世の中に広く認知されるようになってから、25年ぐらい経っています。
弊社はその間ずっと、Web制作会社もやっていますし、マーケティングのお客様に関する支援もずっとしてきました。
Googleがずっと言ってきたこと:「役に立つものを作れ」
その中で、Googleがずっと言ってきたことがあります。
それが、「役に立つものを作れ」ということです。
すごく簡単に言うと、ネクタイの結び方とか、医療関係・金融関係の情報とか。とにかくGoogleで調べれば情報が見つかる。この25年間は、そういう状態でしたよね。
でもGoogle自体は、コンテンツを一切作っていない
でもGoogle自体は、記事やウェブ上のコンテンツ作りは一切していないんです。
みんなに「頑張って!」「いいものを作って!」と言って、そうしたら評価してあげて、アクセスを送ってあげるから、「そこでビジネスしたらいい」。ずっとそういうことをしてきたと思います。
我々とGoogleの間にあった「暗黙の取引条件」
だから我々はそれに従って、アクセス数をもらえるから頑張る、という形でやってきました。
Googleのゴールって、全部Googleさえ使えば問題解決するというところ。それがGoogleの存在価値ですよね。
そして、我々はそれに協力することで利益を享受する。そういう暗黙の取引条件があったわけです。
その関係が崩れてきている
AIとAI Overviewsの登場
けれども、それが崩れてきています。
きっかけは、AIの登場とAI Overviewsですよね。検索すると、そこに答えが出てしまう。
そうするとアクセス数が減って、AI Overviewsの登場によって、61%もアクセスが減っているという状況になっています。

一生懸命作ったコンテンツが、勝手に使われる
今までは、役に立つものを作り続けていればよかったんです。
でも今は、Googleが私たちの一生懸命作ったコンテンツを勝手に吸収して、勝手に表示して、アクセスを送らないという状況になっています。
本当にGoogleのためを思って、Googleに評価してもらうことだけを頑張っていれば、インターネットを通じてお金のやり取りが生まれる。それが25年間ぐらい、ずっと行われてきたことでした。
Googleも変化せざるを得なかった背景はある
ただ、AIが登場して、Googleもそれに対抗するようにAI Overviewを出してきた、という流れがあります。
最初はOpenAIですよね。ChatGPTがバズって、「このままだとChatGPTに持っていかれるぞ」ということで、Googleも変化せざるを得ないような状況になった。そういう背景はもちろんあります。
それでも「1アクセスも送らんのかい」とは思う
とはいえ、ずっとWebを頑張ってきた者からすると、勝手にGoogle上に答えを表示して、1アクセスも送らんのかい、みたいなのは、ちょっと思うところはあります。
裏切り、というか。結果としてそうなっているけれども、Googleとしても仕方がなかった部分は理解できる、という感じですね。
弊社のお客さんも、漏れなくそういう状況になっています。
そこで今回は、今後どうしていったらいいのかを、背景を考えながらお話ししていきます。
対策1:ブランドを確立する
これが本当に一番重要
1つ目は、ブランドです。これが本当に一番重要です。
ナイキの靴が欲しい人は、AI Overviewsでは満足しない
AI Overviewsが出ないものって、あるんですよね。
例えば、好きな服のメーカーとか、スニーカーのナイキとか。そういうものは、AI Overviewsでは答えを満たせないんです。
「ナイキの靴が欲しい」というときは、もうナイキの公式サイトに行って一覧を見ますよね。
だからGoogleの利用率自体は減っていない
だから、Googleの利用率は減っていません。むしろ増えているまであります。
ただ、AI Overviewsだけだと、我々には利益がないんです。
だからこそ、多くの人に認知してもらって、「ナイキがいい」と直接アクセスして訪れてもらう必要があります。
ブランドが確立されていれば、AIからの流入も増える
そして、ブランドが確立されていれば、AIにも取り上げられやすくなります。
結果として、AIで「ナイキがいいんじゃない」と言われたら、そのあとGoogleで「ナイキ」と調べる。AIからの流入も増えるわけですね。

ブランドからはもう逃げられない時代
GoogleのSEOでも、最近はもう「ブランド力が大事だよ」というのは、ずっと言われてきていました。
でも今は、本当にもう逃げられないぐらい、ブランディングを頑張ってやっていかないと、この時代は生き残れないんです。
難しいんですけれども、逃げられない時代になってきています。
対策2:一次情報を発信する
独自の調査データを持つ
2つ目が、一次情報です。これはしつこく覚えておかなければいけないことですね。
具体的には、独自の調査データです。
AIは街に出てアンケートを取れない
AIは、過去に学習した文章からしか答えを出せません。
街中に出て、みんなにアンケートを取るとかはできないんですよね。
だからこそ、そういう情報を自社で持っていることが大事なんです。

対策3:顧客との直接関係を作る
自社ですでに持っている顧客情報
3つ目は、直接関係です。
すでに自社で持っている顧客情報とか。
コミュニティやメルマガ、会員モデル
あとは、私も経営者の交流会などに参加したりするんですけれども、コミュニティですね。
メルマガ登録者とかもいいですよね。自分たちの情報を楽しみにメルマガ登録してくれている人とかも、直接の関係性だと思います。
あとは会員モデル。
自社と定期的に接点を持ってくれるような関係性を、たくさん持てるかも大事です。

対策4:複数チャネルに分散する
これまではSEOが強すぎた
4つ目が、複数チャンネルです。
今まではSEOが強すぎたんです。検索からの流入が強すぎたから、そこに全力集中して頑張ると、費用対効果は結構良かったりしました。
Googleからのアクセスは期待しづらくなってきている
でも今は、Googleのアクセスはなくはないけれど、ちょっと期待しづらいところは、確実に起こってきていることです。
SNSで分散して網を張る
だから、SNSですね。X、インスタ、Facebook、TikTokなど。
SNSで分散して網を張るわけです。
「SEOが崩れてしまっても、まだXからの流入があるよね」とか。そういうふうに保険をいくつもかけて施策をしておくことが大事です。

SEOは終わっていない
「SEOは終わった」とは正直思わない
言われてみれば当たり前のことが多くはあるんですけれども、では「SEOは終わったな」ということかというと、終わったとは正直思いません。
そうではなくて、複数チャンネルに分散した方がいい、ということなんです。
4つの対策は、すべて連動している
実はこの4つ、1つ目のブランドをやれば、2〜4もおのずとやらないといけないことではあります。
ブランディングをインターネットで確立するためには、複数のチャンネルを持っていて、いろんな人に知ってもらった方がいいですよね。
リアルで実店舗がたくさん建っていると、「すごい大きい会社なのかな」と思ったりすることもあります。実店舗などで直接関係を作るのも有効になってくる。
やっぱり全部連動しているんです。
一番言いたいのは「分散させる」こと
今回お話ししたかったのは、「Google終わったぞ」「Googleとの良い関係は今後望めないから、Googleから撤退しろ」「SEOをやめろ」、そういう意味ではありません。
一番言いたいのは、分散させてマーケティングしないといけないということです。
改めて、ウェブ担当者の方に認識していただきたいと思いました。

雑談:一次情報が消える未来はあり得るか
ここからは雑談です
ここからは雑談みたいな感じなんですけれども、ちょっと気になっている未来があります。
「作り手」が減っていくかもしれない
もしこういう状況になってしまったら、一次情報などをブランディングのために出すことはあるかもしれないけれど、「GoogleとかAIのためだけに情報を作り続けるの、嫌だな」となると、作り手が減るんですよね。
「どうせ利益は生まれないし、勝手に情報を使われるだけだし。だったらインターネットに出したくない」。そういう感じの人が増えてもおかしくなさそうです。
誰も一次情報を公開しなくなったら、AIも困る
そのあとの未来なんですけれども。
GoogleもそうだしAIもそうだと思うんですが、学習して結果を出しているわけですよね。
極端な話、誰も一次情報をインターネットに公開しない時代が来てしまったら、ChatGPTに新しいことを聞いても、何も分からない状態になりそうです。だって、学習するソースがないわけですから。
そうなったら、Googleも困るし、AIも困りそうですよね。
ユーザーは、ChatGPTに新しいことを聞いても何も教えてくれない、となってしまう。そうしたら、みんな離れていってしまいます。
この関係性は本当に大丈夫なのか
ということを考えると、この先、この関係性は本当に大丈夫かなという気はします。
今はみんな、まだSEOのことが頭に残っているから、記事を公開し続けてくれるし、それをAIやGoogleが巧みに自社のために使ったりしています。
でも、いい取引ができている感じは、正直あんまりしないんですよね。
「ホームページを作っても意味ない」となったら
そうすると、「ホームページを作っても意味ない」「食べログに載っていれば十分でしょ」みたいになってしまう。
そうすると、これってGoogleやAIの未来もちょっと危ういなと思うんです。
この暗黙の取引をうまく続けられないと、最適なやり方が何かは分かりませんけれども、そういうところも考えていかないといけない。個人的にはそう思っています。
おわりに
今後もこういったウェブのマーケティングに関する情報全般を、日頃から発信しております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。