こんにちは、ウェブ企画パートナーズの竹内です。今回は「今さら聞けない用語解説シリーズ」として、EFOについて解説したいと思います。

EFOとは?

EFOとは

EFOは「エントリーフォーム オプティマイゼーション」の略で、日本語では入力フォーム最適化と言います。皆さんも普段ショッピングするときに使う入力フォーム(例えばログイン画面や、商品購入時に名前や住所を入力するフォームなど)の入力を最適化させることが、Webマーケティングにおいては重要と言われています。

今回は、EFOがなぜ重要なのか、どういう問題があるのか、また改善指標にはどんなものがあるのかを解説していきます。

EFOが重要な理由

EFOが重要な理由

EFOが重要とされる理由は主に2つあります。

1. 売上に直結する

フォーム入力は購入やお問い合わせなど、顧客獲得の最後の段階です。もうお問い合わせフォームや購入画面まで来ているお客さんが、フォームの使いにくさのせいで逃げてしまうのは非常にもったいないことです。サービスの説明には問題がなかったのに、フォームのせいで取りこぼしていたとしたら、それはとても残念なことですよね。

サービスの魅力や届け方も大切ですが、すでにフォームまで来ている方をきちんと逃さず、購入やお問い合わせをしてもらうことが、売上に最も直結しやすい改善と言えます。

ただし、その重要度には個人差があります。月に1件しかお問い合わせのないようなサービスの場合は、もっと先にすべきことがあるかもしれません。しかし、ある程度購入数がある場合や、明らかに使いにくい入力フォームの場合は、EFOが今最も適切な改善かもしれません。

2. ユーザーの行動心理に影響する

「このフォーム、入力したくないな」「面倒くさそうだな」「危ないな」とユーザーに思わせてしまうと、行動に影響を与えてしまいます。ユーザー心理を考慮したフォーム設計は重要なのです。

EFOの主な改善ポイント

EFOの主な改善ポイント

EFOの世界は非常に奥が深く、様々な改善ポイントがありますが、代表的なものをいくつかピックアップしてみました。

1. 入力項目の多さ

最もよく聞かれる問題です。例えば、メルマガを登録しようと思ったら入力項目が100項目もあったら、「そこまでしてメルマガ読みたくないな」となってしまいますよね。また、MBTIなどの性格診断も入力項目が多く、「これを全部やるの?」と心理的ハードルが高くなります。入力項目は必要最小限にすることが大切です。

2. エラーメッセージのわかりにくさ

縦に長い入力フォームで、途中でミスをしていた場合(例えば平仮名でフリガナを入れるべきところをカタカナで入れてしまったなど)、最後の方まで入力してから「フリガナが間違っています」と下の方に表示されると、「フリガナどこだっけ?」と上で探さなければなりません。

理想的には、カタカナで入力された瞬間に「ひらがなで入力してください」とすぐメッセージが出る方が親切です。また、エラーメッセージの位置や文言も改善ポイントになります。

3. スマホ入力の最適化

Webサイトの開発者は多くの場合PC中心で開発しているため、スマホの入力に弱くなっている会社もあります。例えば、生年月日を入力しようとしたときに、数字キーボードではなくフリガナ入力画面が出てくると、「最初から数字にしておいてくれよ」と思いますよね。また、入力フォームをタップしたら急に画面がアップになるような現象も使いにくさの原因です。

4. デザインの使いにくさ

例えば、必須入力項目の「必須」が目立たない黒色で書かれていて見逃してしまったり、購入ボタンが他の文字色と同じで見つけにくかったり、エラーメッセージが赤色ではなく黒色で出ていて気づかなかったりするデザインの問題もあります。

これらのデザイン要素も奥が深く、どちらが良いのかは実際に数字を見ながら試していくのが良いでしょう。

EFO改善の指標

EFO改善の指標

EFO改善の指標として、主に以下の4つが挙げられます:

1. フォームの離脱率

ホームページにアクセスしたユーザーがすぐに離脱してしまう率です。入力項目が多すぎる場合は、フォームの途中ではなく最初から離脱してしまうことがあります。例えば「5秒で入力完了します」と表示するなどして離脱率を減らせる可能性があります。

2. 途中の離脱率

フォームの途中まで入力して離脱する率です。途中で「もう面倒くさい」と思われたり、予想外の情報(クレジットカード情報など)を求められて離脱することがあります。

3. 入力時間

フォーム入力にかかる時間です。例えば「マイナンバーを入力してください」という項目があると、マイナンバーを覚えている人は少ないので、資料を探してくるなど時間がかかってしまいます。本当に必要な情報なのか検討する必要があります。

4. 完了率

すべての項目を入力して最後のボタンを押す割合です。途中の離脱や入力時間の問題を総合的に測る指標になります。

これ以外にも、スマホでのタップ位置の分析やヒートマップツールを使った改善方法もあります。

まとめ:EFOは本当に今必要か?

以上、EFOについて初心者向けにざっくり解説しましたが、会社にとって常に最優先の改善項目がEFOとは限りません。データの母数が少ない場合は統計として信頼できるか疑問ですし、フォームへのアクセス数が少ない場合は、まずはアクセス数を増やす施策を優先すべきかもしれません。

ただ、全体としてはEFOは非常に重要な要素です。Webサイトを新しく作る際は、デザイン性やSEOだけでなく、エントリーフォームがしっかりしているかも制作会社選びのチェックポイントにしていただくと良いでしょう。

弊社でもEFOについての知識があり、お客様のサイト改善の際には「フォーム入力数を減らした方が良いかも」などのアドバイスをしながら、制作のお手伝いや改善をさせていただいております。興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

ご視聴ありがとうございました。