初心者向けホームページ制作の依頼の流れ|期間や注意点は?
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- 初めてホームページ制作を依頼する人
- 既存ホームページを前任者から詳しく情報を聞かないままリニューアルを検討しているウェブ担当者さん
に向けてホームページ制作の全体の流れを紹介します。
想定しているのは一般的な中小企業のコーポレートサイトを制作した場合の依頼の流れです。
※ 1ページで完結するようなキャンペーンサイト(ランディングページ)や、上場企業でページ数が膨大となるような場合などは、これからご紹介する工程を並行したり、逆にそれ以外の工程が発生したりします。
※ 制作会社によって制作の進行が異なることもありますので、あくまでも一般的なホームページ制作の流れを把握する目的でご覧ください。
ホームページ制作の工程を把握することで、ホームページ完成までのおおまかな期間がわかります。(今回はそれぞれの工程の期間についても解説します。)
また各段階で、注意するポイントや、スムーズに制作が進行するコツも紹介します。
目次
ホームページ制作の流れ
では、実際にホームページ制作がどのように進んでいくのか説明していきます。
1.制作会社の調査
まずはどのホームページ制作会社に依頼するか調査を始めましょう。
格安のホームページ制作会社から、想定よりも高い費用の会社まで様々な会社に遭遇するはずです。
どうしても費用に目が行きがちですが、最初は費用を気にせずに、自社の目的にマッチした強みを持っているか、制作会社の特徴や制作実績を見て、気になった会社を選定することをオススメします。(その理由はこの次の2.ヒアリングで説明します。)
気になるホームページ制作会社が見つかったら一度、問い合わせをして打ち合わせが可能かどうか確認してください。
この際に重要なのが納期の確認です。
ホームページ会社の制作体制によっては予想よりも長い制作期間であったりするため、納期がマストである場合は必ず電話などでお問い合わせする際に、納期が間に合うかどうかについての確認をしましょう。
プロの視点からすると、最低でも5社には声をかけるのがオススメです。
2.ヒアリング
打ち合わせでは、制作会社から下記のようなヒアリングが行われます。
- どのような目的のホームページが制作したいのか
- どのようなページや機能が必要なのか
- 想定するターゲット
- 競合他社
- 自社の強み
など。
気になるようでしたら、過去に同様の実績があるのか、制作はどのような体制で行われているのか、どんどん質問していきましょう。
先ほど調査の段階で、最低でも5社に声をかけるのがオススメと伝えましたが、その理由はこのヒアリングの段階にあります。初めてホームページ制作会社に依頼する場合、費用のばらつきに驚かれるはずです。どうして高いのかその理由を聞いてみたり、最新のトレンドやマーケティング手法を聞くことで、ホームページ制作について知識を得ることができます。
知識があれば、正しくホームページ制作会社を選ぶことができます。(費用感が合わずに断ることになっても、あなたが良いと思ったホームページ制作会社がなぜ良いのか、その理由を詳しく知ることができます。)
欲しい機能や実現したいこと、予算や希望納期などは「仕様書」としてまとめておくと、漏れなく依頼することができます。(箇条書きでも十分です)
依頼したい事項が実装可能かどうか、いざ制作の段階になってからできないとなってしまって困ってしまいますので、ヒアリングの段階で制作会社に仕様書を確認してもらい、可否を判断してもらいましょう。また、実現が難しい場合は、代替案をもらうこともできるかもしれません。
仕様書を作成したら、社内の関係者にもチェックしてもらうことで、この後の制作がスムーズに進みます。
既存のホームページをリニューアルする場合は、既存ホームページのアクセス状況などを分析してもらうことで、今まで気づかなかった課題が浮き彫りになることがあります。あなたが良いと思った制作会社にアドバイスをもらえる絶好のチャンスですので、分析した結果を提案してもらいましょう。(Googleアナリティクスのデータなどを共有する場合には、事前に機密保持契約の締結も必要です。)
またヒアリングの中で、これまで出てこなかった質問が制作会社からあった場合は、先に打ち合わせが終了している制作会社に同様の内容を伝えることも大切です。(最初に依頼したいことをすべて伝えておくことで、スムーズに制作が進みます。)
仮に5社からヒアリングを受ける場合、早くて1週間、タイミングが合わなければ2〜3週間かかることがあります。
3.プレゼン(見積もり・提案)
次は、各制作会社からのプレゼンです。提案と見積もりを受けます。(場合によっては提案を省き、実装したい内容の見積書だけの会社もあるかもしれません。)
各社からのプレゼンを受けて、見積もりも確認しつつ、自社の要望を実現してくれそうで且つ予算の許す制作会社を選びましょう。
提案の段階で、デザインの提出を希望されるクライアント様がとても多い印象です。
デザインがあると、制作するホームページのイメージがしやすく、ついその会社に依頼してしまいたくなる気持ちがわきますが、一概にデザイン提出のある会社が、マッチした会社とは言えないので注意が必要です。
通常は、この後説明する「5.キックオフミーティング」、「6.ワイヤーフレーム制作」の後にデザイン制作を行います。それを飛ばして、企画や設計を十分に練ることなくデザインを先行して作ってしまうと、企画や設計がおろそかになり、ホームページの目的を達成できない可能性があるためです。)
見積もりと提案書の提出は早ければ1週間、遅くて2〜3週間程度かかることもあります。
また実際に提出を受けてから社内で検討することを考えると、ヒアリングから最低でも1ヶ月は見ておくと良いです。早々と決めてしまうとプロジェクトがうまく進まず失敗となってしまうこともあるので余裕を持つことをお勧めします。
4.契約
依頼したい制作会社が絞られたら、次はいよいよ契約の締結です。
この段階で選定から外れてしまった制作会社にはお断りの連絡を入れてしまいたくなりますが、ぐっと我慢しましょう。
契約書の内容によっては、会社として受け入れられない部分も実際に出てきます。お互いの妥協点を作り契約締結にこぎつけることができれば問題ありませんが、締結できない場合は改めて他の制作会社を探す必要性が出てきます。
無事に契約締結にこぎつけたら、声をかけていた制作会社に断りの連絡を入れるようにしましょう。
5.キックオフミーティング
契約が締結したら、自社のホームページ担当者と制作チームと顔合わせを兼ねたキックオフミーティングを行います。
ここでは、スケジュールを共有したり、ホームページの目標の確認、ページの具体的な内容を確認します。
事前の提案によりどのようなホームページを制作するかある程度決定していると思いますが、+αで加えたい内容がある場合はその段階で伝えておきましょう。
またチーム全員でターゲットや、デザインの方向性についても認識をすり合わせておくことが大切です。全員が同じ認識を持つことでスムーズな意思決定が可能となり、公開までのスケジュールが短縮されます。
期間は1週間程度見込んでおけば良いでしょう。
6.ワイヤーフレーム制作
ワイヤーフレームとはホームページの設計図です。
ページ全体の大まかなレイアウトや、どのページにどのコンテンツが入るかを確認します。
一口にワイヤーフレームといっても、制作会社によってその認識はまちまちです。プロの視点からのオススメとしては、なるべく細かく設計されたワイヤーフレームを制作してくれる会社がお勧めです。
デザインが入った段階でチェックすると細かいデザインに目が行きがちですが、ワイヤーフレームの段階ではホームページの内容や使い勝手、ページ構成などに集中して確認できるためです。
ワイヤーフレームをしっかり固めることで、使いやすい伝わりやすいホームページが制作できます。
また、デザインが仕上がってから想定していた内容が入っていないとなると、修正に時間がかかります。この段階は修正の小回りが利くため、すべてのページのワイヤーフレームを確認できると良いでしょう。
※ワイヤーフレームの役割についてはこちらで詳しく説明しています。
ワイヤーフレームとは?役割や作成のコツなどを紹介!
初稿の提出 → 確認と意図の説明 → 社内で過不足がないかの確認 → 修正 → 確認
のフローで進むことを考えると、大体1ヶ月ほどかかります。
制作会社の実行スピードもですが、この段階では社内の確認に時間がかかってしまう企業が多い印象です。自社の確認期間もある程度余裕を持ってスケジュールを組むようにしましょう。
7.素材準備(写真・動画撮影・ライティング)
ワイヤーフレームが決定したら、ホームページにどのようなコンテンツが必要なのか明らかになりますので、必要な写真や動画が判明します。
あらかじめ自社で素材がある場合は問題ないかもしれませんが、不足している場合は写真撮影や動画撮影をこの段階で行います。
またホームページに入る文章もこの段階で制作を始めます。
ライティングは文章の専門家であるライターに依頼することも可能です。
しかし専門的な内容(業界人にしかわからないような特殊な内容)の場合、ライターに依頼するとクオリティが低くなってしまうことがあります。その場合自社でテキストを用意する必要がありますので、そのためのリソースもあらかじめ確保するようにしておきましょう。
※文章準備に関する注意点はこちらをご覧ください。
ホームページの文章は誰が作成する?制作時のトラブルを防ぐ方法
写真の撮影は1〜2週間程度を見込んでおきましょう。動画を制作する場合は、編集内容により1〜3ヶ月程度かかります。(写真や動画の撮影は天候によって時期がずれ込むことがあることも想定しておきましょう。)
テキストを自社で用意する場合は、あらかじめ確認しておきましょう。
8.デザイン制作
ワイヤーフレームが完成したらそれをもとにデザインの制作を行います。
複数ページを全て同時に提出してくれる会社もあれば、先にトップページのデザインだけを先に提出する会社もあります。(弊社の場合は、トップページだけを先に確認してもらいます。理由はすべてのページを同時に制作してしまうと、もしイメージと違っていた場合修正の期間が長くなってしまうからです。)
デザインチェックはありがたいことに皆さん気合が入ります。(笑)
ただ、担当者の好みではなく、ターゲットとなるユーザーがどのような印象を受けるかを意識して確認するようにしましょう。
また、BtoC向けのホームページはスマホユーザーが多くなる傾向にあります。その場合は、スマホのデザインが重要になりますので、スマホのデザインがどうなるかも確認しましょう。
こちらも確認の行程を考えると1ヶ月程度は期間をとることをおすすめします。
9.校閲
デザインが完成したら誤字脱字がないか校閲を行います。自社で行うのかそれとも校閲の専門家に依頼するのかあらかじめ決定しておくと良いでしょう。
外部に依頼する場合は、どの程度の期間がかかるのか事前に確認しておきましょう。一般的にはおよそ1〜2週間の期間です。
10.コーディング
すべてのページのデザインが完成したらコーディング作業に入ります。
コーディングというと業界用語でわかりにくいかもしれませんが、要はホームページの構築です。
この段階でサーバとドメインが必要になりますので、新規で制作する場合はここまでに取得しておきましょう。
※ドメイン取得については詳しくはこちらに記載しています。
ドメイン取得とは?ホームページ制作の基礎知識
特に難しい機能等入れていない場合は1ヶ月程度の期間を見ておきましょう。
特殊な機能を依頼している場合はそれ以上に期間がかかることがありますので、事前に確認しておきましょう。
11.デバッグ
デバッグとは、想定していた通りにホームページが動作するかどうかの確認です。
セキュリティ面に問題がないかの確認などもこの段階で行います。
またいざ構築を行ってみるとデザインと少し違う部分が出てくることもありますし、スマホやPCなどそれぞれのデバイスで確実に動作するかの確認も必要です。
特に問題がなければ1〜2週間で完了します。
12.公開・納品
デバッグが完了したら公開となります。あらかじめテスト環境でデバッグを行っていた場合は本番環境で改めてデバックが必要となることもありますので、公開後に最終チェックを行うこともあります。
13.保守・コンサルティング
公開後は保守作業や、マーケティング要素を依頼したい場合はコンサルティングなどに進みます。
スケジュールは可能な限り余裕をもっておくことが大切
以上がホームページ制作の依頼の流れでした。
すべての期間を合計すると、早くて3ヶ月、余裕を持つ場合は6ヶ月程度の期間となります。
正直、ホームページの制作がスムーズに完了することはなかなかありません。
制作会社の要因であったり、自社の最終意思決定者が要望を変えたり、様々な要素でホームページ制作が遅延することがあります。
可能な限りバッファを持ったスケジュールを組むことで、失敗を限りなく少なくしたホームページ制作の依頼ができるでしょう。
ホームページ制作費用の相場についてはこちらで説明しています。
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