クレジットカード決済機能付きECサイトの作り方は?決済方法の仕組み
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「インターネットを通じて商品やサービスを販売したい」「ECサイト立ち上げたい」そんな際に重要な決済方法がクレジットカード決済です。当然ながらECサイトを構築すれば勝手にクレジットカード決済ができるようになるわけではありません。
今回は、ECサイト構築時にクレジットカード決済機能をつけるときの注意点や、決済方法や会社の選び方について解説します。
目次
ECサイトの構築手段を考える
ECサイトの構築手段は大きく、モール型・ASP型・自社開発型の3つに分けられます。
モール型・ ASP型
モール型は1つのプラットフォームに複数の販売店が登録する形式のECサイトのことです。楽天やAmazon、Yahoo!ショッピングなどがモール型に当てはまります。一方、ASP型は一つ一つの販売店は独立していますが、あらかじめ用意されたテンプレートや機能の中でECサイトを運営するサービスを利用すること。MakeShopやカラーミー、BASEなどがあります。
デザイン・機能面で言うとモール型はほとんど自由がなく、ASP型もモール型ほどではありませんが自由がありません。
その代わり、どちらもプラットフォーム側がクレジットカード決済の機能をあらかじめ用意してくれています。自由がない分、知識や技術力がなくても手軽にECサイトを立ち上げることができるメリットがあるのです。
初めてECサイトを立ち上げる場合はこの2つのサービスを利用する方も多いのではないでしょうか。
自社開発型
自社開発型は名前の通り、あらかじめ用意されたサービスに頼ることなく、自社でイチからECサイトを構築します。(EC-CUBEも自社開発型に含まれます)
構築する際のイニシャルコストや、運用する際のセキュリティリスクなどを抱えることにはなりますが、独自の機能を追加することができたり、デザイン面でも大きな自由があります。
ちなみに、自社開発型の中にもオープンソース型・パッケージ型・フルスクラッチ型など様々な構築手法が存在します。ここでは細かい説明を割愛しますが、自社開発型の場合はクレジットカード決済の機能を自社で用意しなければなりません。
つまり今回は、自社開発型のECサイトにクレジットカード決済機能をつける方法を説明します。
クレジットカード決済の接続方式を覚えよう
ECサイトでクレジットカード決済を導入する場合、ユーザーにクレジットカードの番号などを入力してもらう画面を用意しなければなりません。いわゆる決済画面と呼ばれるものです。
その際、単に入力フォームを用意すればいいと言うわけではなく、開発コスト・セキュリティ・ユーザー体験などを考慮し、複数の接続方式からカード決済場面を用意する必要があります。
接続方式は大きく4つに分けられます。
- メールリンク型
- 画面遷移型
- トークン型
- API型
上から順に導入が簡単で、開発コストが安くなります。逆にユーザビリティは下から順に高くなり、ユーザーがスムーズにクレジットカード決済することができます。
それぞれについて詳しく説明していきます。
メールリンク型
メールリンク型は購入申し込み後に、ユーザーのメールアドレス宛にクレジットカード決済のURLを送信する接続方式です。
クレジットカード決済画面のURLは、クレジットカード決済会社があらかじめ用意してくれているため、決済画面を開発するコストが不要となります。
またクレジットカード情報を自社で保持することなく、すべて決済会社が保持してくれますのでセキュリティリスクが低くなります。
デメリットは、ショッピングサイトでそのまま決済が完了するわけではないため、スピード感に欠けることと、決済画面がショッピングサイトとは別のデザインと異なるため、本当にこの画面で決済しても良いのだろうかとユーザーが不安になる可能性があります。
画面遷移型
画面遷移型は、購入申し込み後に自動転送で決済会社のクレジットカード情報入力ページにユーザを遷移させる接続方式です。
こちらの接続方式も、ユーザーのクレジットカード情報を自社で保持することがありません。また決済画面を開発する必要がないため、セキュリティリスクが低く、開発コストも不要です。
メリットとデメリットはほとんどメールリンク型と一緒ですが、メールを確認する必要がないため、メールリンク型よりもスムーズに決済まで進みます。また、デザインもECサイトと異なりますが、自動転送のため、ユーザの不安はメールリンク型よりも少なくなります。
トークン型
後述するAPI型と非常によく似た接続方式ですが、違いはフォームにあります。
トークン型は、クレジットカード決済代行会社があらかじめ用意してくれたプログラミングコード(JavaScript)を埋め込むだけで、カード情報入力画面が出来上がります。
プログラミングコードを自社のECサイト内に埋め込むので、フォーム部分のデザイン以外は、ECサイト本体と統一されるため、ユーザーの不安は少なくなります。またクレジットカード情報はクレジットカード決済会社が保持してくれるため、セキュリティリスクも低くなります。ただし、フォーム部分のカスタマイズができないため、API型に比べ、ユーザービリティ対応への自由度は下がります。
API型
API型は、完全オリジナルのクレジットカード決済画面を自社開発する方法です。
自由度が非常に高く、「カート落ち」と呼ばれるユーザーがショッピングの途中で離脱してしまうリスクを減少することができるメリットがあります。
クレジットカード情報も自社で保持することになるため、漏洩するリスクがあります。セキュリティ対策を万全にする必要があります。また、独自に開発することになるため、開発コストは高くなります。
クレジットカード決済契約と契約しよう
接続方式を理解したら、次はクレジットカード決済会社との契約です。
クレジットカード決済会社との契約には2種類の方法があります。
- 直接契約
- 決済代行会社経由契約
直接契約は、名前の通りVISA、Mastercardなどクレジットカード決済会社と直接契約することです。ただし、この方法は一般的ではありません。
ほとんどの会社が決済代行会社経由契約を選択します。理由は、決済代行会社を使うと、複数のクレジットカード会社とまとめて契約することができる点と、先程の接続方式を複数提供してくれるという2つのメリットがあるからです。またクレジットカード決済以外にも、後払い方式や、コンビニ決済などもまとめて契約可能です。
クレジットカード決済代行会社の選び方
様々なクレジットカード決済会社の中から、コストやビジネス規模に合わせて、自社にマッチしたものを選ばなければなりません。
3つの観点から、選ぶようにしましょう。
(1)利用したい決済方法と接続方式があるか
クレジットカード会社(VISAやMasterCardなど)は複数存在していますので、多くの種類のクレジットカードが利用できる決済会社を選ぶようにしましょう。また、クレジットカード決済以外にも後払いサービスや、コンビニ決済を選ぶユーザーもいるため、その点も加味しましょう。
あらかじめどのような接続方式を利用するのか決定しているのであれば、求めている接続方式が提供されているかについても事前に確認が必要です。
(2)決済代行手数料
クレジットカード決済を利用すると、クレジットカード会社に手数料を支払う必要があります。手数料は、一律で設定されているサービスもあれば、取引数や、決済金額の総額でパーセンテージが決定するような場合もあります。
自社のビジネス規模にマッチしつつ代行手数料が安くなるようなサービスを選ぶ必要があります。ビジネスの成長に合わせて決済サービスの乗り換えがしやすいかどうかも考慮することができればベストです。
(3)セキュリティ
自社で安全にクレジットカード情報を保持することができるのであれば問題ないのですが、ユーザーのクレジットカード情報を決済会社に保持してもらうような状況では、セキュリティ面を考慮する必要があります。
多くの場合、導入実績数の多い大手ほど経験値が高くセキュリティが充実しており、逆に新しいサービスではセキュリティ面の不安があります。その分、代行手数料は安く設定していたりしますので、バランスをとりつつ選択しましょう。
個人的なオススメは、立ち上げ初期は手数料ベースで決済代行会社を選択し、ビジネスが成長してきたら手数料が多少高くなっても、リスクを考慮して大手に乗り換えるです。
代行会社との契約の大まかな流れ
各会社により契約までの手順は異なりますが、大まかに下記のような流れで契約が進みます。
- クレジットカード決済会社に問い合わせる
- 加盟店審査が行われる
- 審査結果:利用可能な支払い方法が決定する
- 利用したい決済方法を選択
- クレジットカード決済機能をECサイトに組み込む
意外に、3の「審査結果:利用可能な支払い方法が決定する」が見落とされがちです。すべての決済サービスを利用できるかと思いきや、審査に落ちてしまうと、すべてのサービスを利用できないことが起こりえます。
またそれぞれの決済サービスによって、「特定商取引法に基づく表記」など注意書きの規定を指示されることがありますので、サービスを利用するためにウェブサイトを修正するようなことも起こります。
接続方式と適切な代行会社を選ぶことが重要
以上が、ECサイトを立ち上げクレジットカード決済機能を利用する上で考慮しなければならないことや、重要なポイントの解説でした。
コストやセキュリティ面など、検討する点は様々ですが、ビジネスの成長を考慮する上では軽視できないポイントでもあります。(具体的にオススメなクレジットカード決済会社をご紹介をしなかったのは、会社の状況により最適な決済代行会社が異なるためです。)
以上を参考に、ビジネスの成長につながるクレジット決済代行会社をお選びください。
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