企業サイトでよく使われているCMSを調査した結果
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企業サイトの管理と構築には、様々なCMSが使われています。これらのCMSは、ウェブサイトのデザイン、内容の更新、そしてユーザーエクスペリエンスの向上に不可欠な役割を果たしています。
今回は、企業がどのCMSを使用し、それらを選ぶ理由を調査しましたので、その結果を発表します。
企業サイトでよく使われているCMSを調査した結果
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【調査概要】
- 調査方法:インターネット調査(クラウドワークスを利用)
- 調査期間:2023年07月03日〜2023年08月31日
- 対象:100名以下の企業に勤務し、自社サイトをCMSで運用している人
- 回答数:100名
1. 現在、あなたの企業で何種類のCMSを利用していますか?
1種類 | 80 |
2種類 | 18 |
3種類以上 | 2 |
大多数の企業(80%)は1種類のCMSを利用していることが確認され、複数のCMSを採用している企業は比較的少ないことが示されました。これは、多くの企業が単一のCMSの運用・管理を効率的に行いたいと考えている可能性が考えられます。
2. あなたの企業が利用しているCMSを以下の中から選んでください。(複数回答可能)
WordPress | 68 |
Movable Type | 9 |
ShareWith | 7 |
Drupal | 7 |
HeartCore | 3 |
NOREN | 7 |
AdobeExperienceManager | 2 |
TYPO | 33 |
Blue Monkey | 2 |
DotNetNuke | 1 |
Wix | 5 |
Jimdo | 1 |
infoCMS | 2 |
その他 | 5 |
WordPressが最も人気のCMSとして選ばれており、68%の企業が利用しています。これは、WordPressがユーザーフレンドリーで機能的にも豊富であること、さらには広いコミュニティサポートを受けられる点が背景にあると思われます。
3. 上記のCMSを選んだ主な理由を以下の中から選んでください。(複数回答可能)
ユーザーフレンドリー | 24 |
機能性 | 67 |
サポートの充実度 | 28 |
コスト | 35 |
その他 | 4 |
「機能性」が67%として最も高く、次に「コスト」と「ユーザーフレンドリー」が続きます。これは、企業がCMSの機能を重視して選択していることを示唆しています。これらのデータから、機能性と使いやすさが、CMSの選択において重要な要因であることが伺えます。
4. CMSの導入において最も重視した点は何でしたか?
コストパフォーマンス | 21 |
機能の充実度 | 19 |
使いやすさ | 46 |
セキュリティ | 5 |
サポート体制 | 4 |
その他 | 5 |
CMS導入時に最も重視された点として「使いやすさ」が46%と最も高い結果となりました。
5. CMSの運用管理はどのように行っていますか?
社内と外部委託の両方 | 24 |
全て社内 | 64 |
全て外部委託 | 12 |
64%の企業がCMSの運用管理を社内で行っており、外部委託は比較的少ないことが示されました。
6. CMSの更新やメンテナンスはどの程度の頻度で行っていますか?
必要な時だけ行っている | 44 |
ある程度定期的に行っている(毎月) | 36 |
頻繁に行っている(毎週) | 15 |
ほとんど行っていない | 5 |
更新やメンテナンスは「必要な時だけ行っている」と答えた企業が44%と最も多く、定期的なメンテナンスを実施している企業も多いことが確認されました。
7. CMSを利用していることで生じた最大の課題や困難は何ですか?(複数回答可能)
更新の手間 | 46 |
セキュリティ | 41 |
機能の不足 | 25 |
使いにくさ | 21 |
その他 | 3 |
「更新の手間」と「セキュリティ」がそれぞれ46%、41%として最も大きな課題として挙げられました。これは、CMSの運用において、継続的なメンテナンスやセキュリティ対策が重要であることを示唆しています。
8. CMSの選択や運用において、今後改善したいと考えている点は何ですか?(複数選択可能)
より多機能化 | 22 |
より使いやすく | 57 |
セキュリティの強化 | 41 |
サポート体制の強化 | 0 |
その他 | 2 |
より使いやすく:最も多くの回答がこの項目に集まったことから、操作性やユーザビリティに対する要望が強いことが伺えます。ユーザーにとって直感的で簡単に操作できるCMSの需要が高まっています。
セキュリティの強化:セキュリティも重要な懸念点として挙げられており、特にオンライン環境での情報漏洩などのリスクを考慮すると、この要望は当然と言えます。
より多機能化:一定数の回答者がCMSの機能の拡張を求めており、多様な要求に応えられるCMSへのニーズがあることが確認できます。
9. CMSに関する技術的なサポートは、どこから得ていますか?(複数回答可能)
CMSの公式サポート | 40 |
自社のIT部門 | 40 |
外部のITコンサルタントやエージェンシー | 28 |
オンラインのフォーラムやコミュニティ | 12 |
その他 | 3 |
CMSの公式サポートおよび自社のIT部門:主要なサポートの取得先としてこれらが挙げられています。これは、正確な情報や迅速なサポートが求められるためと考えられます。
外部のITコンサルタントやエージェンシー:外部の専門家からのサポートも非常に頼りにされており、特定の課題や導入・運用に関する高度なアドバイスが求められる場面が想像されます。
10. CMSの機能の中で、最も頻繁に利用する機能は何ですか?
コンテンツ作成・編集 | 50 |
メディア管理(画像、動画など) | 11 |
ページ管理 | 27 |
ユーザー管理 | 9 |
プラグイン/モジュール管理 | 1 |
SEO設定 | 1 |
その他 | 1 |
コンテンツ作成・編集:CMSの主要な目的であるコンテンツの作成や編集が最も頻繁に利用されている機能であることが明らかになりました。
ページ管理:CMSを使ってウェブサイト全体のページ管理を行うユーザーも多く、サイトの構造やナビゲーションの調整が行われていることが推察されます。
11. あなたの企業がCMSを選択する際、レビューや評価を参考にしましたか?
はい、ある程度参考にした | 64 |
はい、大いに参考にした | 17 |
全く参考にしなかった | 7 |
ほとんど参考にしなかった | 12 |
多くの企業がCMSを選択する際にレビューや評価を「ある程度参考にした」または「大いに参考にした」ことがわかります。これは、他のユーザーの経験や意見が、製品選定の際の重要な判断基準となっていることを示しています。
12. CMSのユーザビリティ(使いやすさ)について、現在どの程度満足していますか?
非常に満足している | 12 |
概ね満足している | 48 |
普通 | 33 |
あまり満足していない | 6 |
全く満足していない | 1 |
「概ね満足している」と答えた企業が48%と最も多く、全体的にCMSのユーザビリティに対する満足度は高いと言えます。
13. CMS運用で求めることや困っていること、満足している点など、普段思っていることを教えてください。
その他、CMSの運用で、管理者が普段思っていることを自由に記入してもらいました。
セキュリティ
- セキュリティ面の強化
- 運営面では、セキュリティ面がどのように管理されているかが分かりやすく確認できたら嬉しいです。
- セキュリティ対策がしっかりされていても、悪質な人との鼬ごっこなので、引き続き強化していってほしいです。
- 弊社担当の外部のコンサルはセキュリティを重視しておらず、その点は少し疑問と不安があります。
- Wordpressに関して言えば、セキュリティが強化されれば満足度はさらに上がります。
選定
- あまり知識がなく選ぶことに苦労しました。
- CMSに関わるWEB関連業務の担当者が2〜3名おり、立場の違いや専門領域の違いで、使いたいCMSが異なる点がとても厄介です。私はWEBマーケティングなど集客部分を考えてCRMやMAツールや広告関連のシステムと連携しやすいものが希望でしたが、デザイナーの意見が採用されて現在のCMSになりました。
選定においては、基本的に上長は専門的なことがわからず、説明してもどの基準で判断して良いかわからないため、出来れば良い点だけでなく、出来ないことも明確になっていると嬉しいです。 - CMSの導入によって「情報発信力とブランディングが一緒に成長するWebサイト」を構築できるはずという期待がありました。
- とりあえず有名どころのwordpressを使っていますが、もっと使いやすいものがあれば乗り換えてもいいと思っています。
- なかなか社内でその必要性が理解されないことが課題
- あまりWEBからの集客に期待できない職種でもあるため、CMSへの要求は少なく極力コストを抑えたい。対外的な信用確保程度に考えており、それを踏まえたより安価なサービスが出てきてほしい。
機能
- ECとの統合性
- ECサイトでアート作品を売っているので、魅力的なコンテンツを作るためにも便利なCMSツールは必須条件になります!!
より機能性が高くて様々なデザインや文章を作成できたらかなり助かります!!そうすれば売り上げもきっと上がるでしょうね!!”
- ホームページの制作会社(外注)の紹介でほとんど比較検討をせずに導入しました。導入当初はサーバーのcolonの影響を受けて日時指定の更新がうまくいかず苦労しました。今はリッチテキストフィールドにおいて必要以上に余白が多く、サイト全体のレイアウトが見ずらいと感じていますが、仕様のため変更できないそうで少し不満を感じています。
- 自社のサイトに統一感を出すことができて満足している。
簡単さ・使いやすさ
- 専門的な知識がなても運用できるのは非常にありがたい。
- 年配社員でも使いこなせるような分かりやすさ
- シンプルに使いやすい感じがしたので良いと思います!
- ユーザーが使いやすい仕様になっているので便利と思う
- CMS運用では、使いやすさと豊富なプラグイン、テーマが重要。SEO機能、セキュリティ対策も求め、定期的なバックアップとサポート体制で安心。満足している点は、デザインの自由度とスピード。
- 誰もが分かりやすく利用出来て使いやすいので満足しています
- 取っつきにくいことがあるので、もっと気軽に利用できるようにしてもらえると助かる。
- 使いやすさ。管理画面を見てわかりやすく、誰が操作してもわかりやすく設計されていること。
- テキストベースなので、感覚的にコンテンツを作成することができるため、非常にわかりやすい。
- 誰もが簡単に使えて、コストもかからないというのが1番有り難いです。
- 使いやすさや機能の面では不便だと思う事がありませんが、更新などに時間がかかるので頻度が少なくなれば助かります。
- 専門知識なしでWebページの更新・追加が可能になることは良いなと思いました!
- もっと素人でもサクサク使いこなせると助かる。
- 上司の紹介の会社を採用したために使い勝手はよくありませんが、更新頻度が少ない為なんとかなっています
- とくに困ったこともなく、満足して使用しています。
運用・管理
- これまで外注していたものを自社で対応できるようにする
- サーバーの負荷が高くなりやすく、ページ表示速度が遅くなること
- バックアップやアップデートなどのメンテナンス作業が面倒なこと
- プラグインやテーマの互換性や安定性が不安定な場合があること
- Webマーケティングにもっと活かせるように改善していきたい
- 機能を追加しようとした時に現在のCMSでは追加できないため、CMSから作り直しになったこと。
- 直感的な操作で使えるので詳しくない人でも慣れるのが早い。
- 社内にいるSEが少なくて疑問点などの解決ができない
- 長年使用しており、おなじCMS内でサイトリニューアルを行ったり、複数サイトを管理したりしているため、管理が煩雑になってしまい、CMS自体を切り替えるタイミングが悩ましいと感じている。
- 自社内で問題を解決するための効率的な術がないこと。
- 満足していることは、大勢でWEBサイトを管理できる所です。
- 自分自身としては統一感のあるWebサイトの構築が可能なので従来よりもサイト運用を効率化できるため、更新頻度が高くサイトにも対応することができるので満足しています。
- 普段からワードプレスを使い社内ブログ等の更新をしていますが、機能的には不便などはなく概ね満足です。
- 専任の人材や部門はあっても使い慣れないとCMS運用で時々、問題があるので困っている。
- CMSを導入することで、Webサイトの運営を効率化させ、より効果的にWebサイトを活用することができるので満足しています
- 担当者が不在、休暇または退職した場合更新が行えない可能性がある。
- 自社で運用しているが、なかなかカスタマイズで応用できず困っている。
- 現在レンタルサーバー上で管理をしていますが、レンタルサーバーのPHPのバージョンがCMSのアップデート推奨バージョンと合っていない場合、サーバーのメンテナンス、管理、CMSのバックアップと大変な為、もう少し手軽にできる仕組みが欲しいと感じました。
またプラグインであるとは思いますが、公式がCMSのバックアップが自動でできる仕組みを公開してもらいたいと思いっています。 - そこまで難しい作業は、発生しないのでコンテンツの更新などはスムーズにできて満足しています。ただボリュームある改修が起きた際は、社内で対応しきれないなと感じている。
- ある社員が率先して導入をしたが、その社員が退職し、CMSに関する引き継ぎが不十分だったため、更新が滞りがちになってしまっていること。
- 機能について熟知すれば、より業務の効率化に役立つと思う。
開発・制作
- 開発部門に所属していて、自分で作成したプログラムとの連携をとることもあるのですが、例えばWordPressの場合はPHPに対応。Drupalのユーザ管理(主にパスワード暗号化)もPHPのSHA-256を使用しえいるのですが、他の言語がサポートされていないのは非常に不便です。Javaエンジニアもいるし、.Netエンジニアもいる中でPHPに絞っているのが非常に不快でした。.NetやJavaなら1行で実現できるはずの機能のために数十行書かされたり、逆にCMSにして時間のロスも結構ありました。
- 外部の人間との協業のため、作業スケジュールや作業進捗の足並みを揃えることに苦慮することが多い。
- 全然知識がなくてホームページを制作するのに半年かかります!困ってます
- 自社で制作してコンテンツの配置や見え方、スマホ対応などで思うようにいかないケースがあり、苦労しています。
サポート
- 自社にIT部門がないのでサポート体制がもっと充実してほしい
- CMS運用で満足している点はサポート体制です。担当者が入院してわからないことが多々あつても、傾聴の姿勢で教えてくれる部分です
コスト
- どうしてもコストが高くなってしまう。
他
- デジタルマーケティングが主流の現在、マーケティングの分析が容易になりとても便利に感じています。
導入のデメリットもコンテンツの移行に手間が若干かかる事くらいです。 - もっとSCで効果が出てPVが伸びてバズったらよいのにと思う。
まとめ:機能性、使いやすさを重視してWordPressを選択する企業が多数
この調査は、100名以下の企業に勤務する人々を対象に、CMSの選定と利用に関して行われました。
その結果、80%の企業が1種類のCMSを使用しており、特にWordPressが68%で最も人気が高いことが明らかになりました。CMS選択の主要な基準としては「機能性」、「コスト」、「使いやすさ」が挙げられており、特に使いやすさが導入時に最も重視される点であることが分かりました。CMSの運用管理は主に社内で行われているものの、更新の手間やセキュリティ上の課題が主要な問題として存在します。また、ユーザーは使いやすさの向上や多機能化、セキュリティの強化を求めています。技術的サポートに関しては、公式サポートと自社のIT部門が主な情報源であることが示されました。開発面では特定のプログラミング言語への対応や協力の調整が課題として挙げられています。さらに、サポート体制の充実やコストの問題も小規模企業にとって重要な考慮事項となっているようです。
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